2021年は新型コロナで反ユダヤ主義悪化懸念国際ホロコースト記念日に合わせて、イスラエルのディアスポラ庁が、世界の反ユダヤ主義に関する年次報告書(140ページ)を出した。
それによると、2020年は、ロックダウンであったせいか、反ユダヤ主義暴力が減少したという。死者も出なかった。また、オンラインでの反ユダヤ主義コメントも、SNSメジャー企業がとりしまったこともあり、50%減少したとのこと。
しかし、イスラエルのディアスポラ庁が提出した年次報告書(140ページ)は、2020年、反ユダヤ主義は急激に悪化する懸念があると報告した。実際の暴力より、オンラインによる暴力が深刻化しているからである。
オンライン上で、反ユダヤ主義と判断されたものは、英語、フランス語、アラビア語、ドイツ語、スペイン語など様々な言語の41万3000ユーザーから230万件以上あったとのこと。最も投稿が多かったのは、アメリカからで、フランス、ドイツがそれに続いている。
トレンドとしては、コロナが人体に寄生するように、「寄生虫のユダヤ人」というナチスもプロパガンダに使ったようなスタイルがみられるという。ここから導きだされるのは、イスラエルは、存在するべきではないという考えである。
www.timesofisrael.com/israel-predicts-rise-in-anti-semitism-as-virus-related-hate-is-spread-online/
ヨーロッパでは、極右、極左の中に、中世の時代に広がっていた反ユダヤ主義と感染の関連を持ち出し、新型コロナ・パンデミックに関してもユダヤ人に嫌悪感を持たせるような動きが増えているという。
このような動きにイランも関わっている。すでに昨年中にも問題になったが、イランは、ツイッターで、COVID48というハシュタグで、イスラエルをコロナウイルスに見立てる書き込みをしているという。
twitter.com/hashtag/Covid1948?src=hashtag_click
記事にはでていなかったが、各国は、ワクチンの取り合いになっている。その中で、イスラエルは素早く動いたことと、資金も多く支払うなどして、いち早く国民全員分のワクチンを確保した。
今は人体実験ばりに、世界に先がげて接種を行い、いわば世界に貢献していると思うが、逆にいち早くワクチンを取り込んだと言われるかもしれない。また、ファイザーのCEOはユダヤ人である。ワクチンで儲けたとも言われかねない。
実際の暴力は昨年減少したものの、今後、逆に、「シオニストのユダヤ人がコロナを作ってばらまき、世界を征服しようとしている。新世界秩序を作ろうとしている。それによって儲けも得るためだ。」というような陰謀論的な思いが、ステイホーム中の人々の心に深く広がっている可能性があるということである。
www.jpost.com/diaspora/antisemitism/is-covid-19-mutating-into-antisemitism-656978