19日、イスラエル南部へ飛来したロケット弾やミサイルは130発。アイアンドームが20発撃ち落としたが、アシュケロンでは小学校の屋根を突き抜けて教室を直撃した。子どもたちは登校しておらず、負傷者はなし。
午前中は、南部都市全域で、警報がなりっぱなしに近い状態だった。住民はシェルターで過ごしている。イスラエル中央部や北部に親戚がいる人などは避難しはじめている。
テルアビブ、エルサレムに警報はなかった。テルアビブにまで届くミサイルはイラン製ということで、19日、イスラエルは「イランがガザにミサイルを供給している。」と名指しで非難した。イランはこれを否定。
<ジョークで危機を乗り越える?>
イスラエルには「アレツ・ネエデレット(スペシャルな国)」という人気コメディ番組がある。イスラエルをとりまく厳しい時事問題をパロディにして笑い飛ばしてしまおうという番組だ。たとえば、コメディアンがネタニヤフ首相やバラク国防相、時にはヒズボラや、シリアのアサド大統領などに紛争して一こまを演じる。
地上戦を控えた緊張をほぐすためか、19日夜、ニュースのすぐ後でこの番組が登場していた。たとえば「アイアンドーム個人用!」の一こま。ミサイルにそなえ、母親が、子どものランドセルを迎撃ミサイルパックに変えているところ。
日本ではクレームがさっとうしそうだが、これを笑えるところがイスラエル人である。
<テルアビブの表情>
18日には2回警報が鳴ったテルアビブに行ってきた。いたって普通の日常があった。あわてたってしょうがない、というのがイスラエル人の反応だ。
テルアビブのビーチでは、ミサイルの飛来にそなえて張り込みをしているテレビ局車両の横で、のんびり横になっている人の姿もあった。アイアンドーム(迎撃ミサイル)がなければこうものんびりしていられなかったと思うが・・・。
小さな孫を連れてファラフェル屋さんに来ていた高齢の女性は、備え付けのテレビニュースをみながら、ファラフェルをほおばり、「もしかしたら停戦になるかもね・・。」と語っていた。
<迎撃ミサイルに安心しすぎ>
迎撃ミサイルが、かなりよい成果をあげているため、人々の緊張が解けすぎているようである。警報が鳴ったときに本来はシェルターに駆け込まなければならないところ、バルコニーに残って迎撃ミサイルの追撃を撮影しよとする人が増えているという。
しかし、迎撃ミサイルは100%ではない。先日キリアット・マラキで3人が死亡したが、迎撃ミサイルがうかく作動しなかった間に着弾していた。