<陽性率大幅改善:5.8%>
イスラエルでは、昨日時点での24時間感染者は1640人。現時点で感染者とされる人は、2万5000人を超えた。自粛している人は40万人とも言われる。重症者は358人で、人工呼吸器使用者は100人。死者は、11人増えて576人となった。
イスラエルでは、ガムズ・コロナ長官がイスラエル軍を中心においたコロナ対策を始めてから数日となった。
まだ死者は毎日増えている他、感染者はまだまだ1000人を大きく超えてはいるが、陽性率は下がる傾向にあり、昨日はこれまでで最低の5.8%を記録した。
こうしたことから、ネタニヤフ首相は、ガムズ・コロナ長官の計画を承認し、今週末は、店舗の閉鎖を解除することにしたと発表した。市民の間からは、まだ早いのではとの声もあるが、ガムズ長官は、「ロックダウンに長期的な効果はないことがわかった。」と言っている。
www.ynetnews.com/article/054C7FS4H
一方で、ガムズ長官は、イスラエルの100万人あたりの感染率は、world meterによると、世界で16−19位だと危機感を表明し、9月1日までに1日の新規感染者が数百人レベルにならない場合は、再びロックダウンの可能性があると釘をさした。
特に、ガムズ長官は、5日、超正統派の一派ベルツが、1000人級の結婚式を行ったことについて、感染を広げるようなものだと厳しく非難した。
<ガムズ長官の計画>
すでに、イスラエル軍を中枢とするコロナセンターが立ち上がり、検査と調査と隔離が進められているが、ガムズ長官は、9月1日に、市町村ごとに感染の状況を調べ、4段階(4色)にわけて、対策を取っていく考えを明らかにしている。たとえば、感染が少ないグリーンの地域は、集会制限を緩めるが、赤地域では、学校を新学期が来ても開校しないなどである。これにより、今後、市町村と国、イスラエル軍が協力して、感染を抑え込む目標にするというものである。
www.timesofisrael.com/israel-has-worlds-highest-per-capita-covid-19-morbidity-rate-virus-czar-says/
<インドで2万人分の検体を採取:10月からワクチン開始か>
イスラエルは、ガムズ長官の元、本格的なコロナウイルスのコントロールを図ろうとしている。一方で、ワクチンの開発、効果的な検査法の開発にも最大の努力が払われている。
イスラエルは、防衛省の研究チームをインドに派遣。9日間の間に、感染拡大が著しいインド(陽性者58万人以上)で2万人分の検体を確保して帰国した。採取したのは、PCR検査用の鼻腔粘膜だけでなく、唾液、呼気、音声の録音も収集している。これらにより、より早く結果を出す検査法を探し出す。
またイスラエル防衛省の生物学研究所を訪問したガンツ防衛相は、秋の例祭後、10月から保健省との協力で、ワクチンの人体実験を開始すると発表した。
テストは、3ステージで行われ、まず今年中に100人、続いて1000人、3000人と続く予定。ネタニヤフ首相は、結果がでるまでの量産のシステムを立ち上げるよう指示した。結果がでたらすぐにも量産できるようにするためである。