西岸地区緊張:パレスチナ少年(15)死亡 2020.5.14

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12日、西岸地区ジェニン近郊で、イスラエル軍のアミット・ベン・イーガルさん(21)が、頭の上に石を投げつけられて死亡したことはお伝えした通り。イスラエル軍は、西岸地区各地で、捜査と容疑者の逮捕を続けており、各地で、パレスチナ人との衝突が発生している。

この数時間後、エルサレム北のカランディア検問所では、パレスチナ人が、イスラエル兵をナイフで刺そうとしたため、警察が実弾で対応。病院へ搬送された。

www.haaretz.com/israel-news/.premium-palestinian-shot-in-attempted-stabbing-attack-hours-after-soldier-killed-1.8840374

ヘブロン近郊のアル・ファワル難民キャンプでは、捜査に来たイスラエル兵らに石や火炎瓶を投げつけるパレスチナ人の暴動が発生。イスラエル軍は実弾で対処した。パレスチナ自治政府保健省によると、この衝突で、ザイード・カイシアさん(15)が死亡。4人が負傷した。

www.ynetnews.com/article/Hy6JF7K58

ハアレツによると、13日朝に行われたザイードさんの葬儀には、ぎっしりと群衆が怒った様相で、葬儀に参加したとのこと。コロナ問題で、パレスチナ人の経済は、想像以上の打撃を受けており、治安の悪化が進むのではないかと懸念されている。

一方で、ベテル南部のパレスチナ人村ビリンでは、「我々の兵士の命のほうが敵の命より大事だ。」などとヘブライ語の落書きがみつかった。ユダヤ人過激派ユースグループ「値札」によるものとみられる。

パレスチナ人との衝突は、13日のポンペイオ国務長官の来訪に並行して発生したかにみえる。長官が帰った後からは、今の所、こうした衝突の報告はない。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。