西岸地区各地で暴動 2013.2.19

月曜、ヘブロン、ベツレヘム、ラマラ、ジェニンなど西岸地区各地で、パレスチナ人ら50から数百人が、デモを行い、投石するなどしてイスラエル軍兵士と衝突。

イスラエル軍は催涙弾を使って沈静化をはかった。双方に1人づつ負傷者が出ている。ヘブロンでは夕方にもパレスチナ人らが火炎瓶をなげるなどして暴動が続いた。

デモ隊の要求はイスラエル国内の刑務所に拘束されているパレスチナ人の解放である。現在、収監されている約4500人のうち、4人がハンガーストを行っている。

そのうちの1人は、シャリート兵士と交換に釈放され、再逮捕されたイサウィ。イサウィは、飲食を絶ってから200日以上になり、死にかかっているという報道もある。

このようなハンガーストの囚人をサポートするパレスチナ人のデモは15日にも発生し、イスラエル軍とぶつかった。この他、西岸地区で問題となっている場所に数百人がテント村を立てるデモも行い、9日、イスラエル軍が強制撤去している。

西岸地区でのパレスチナ人とイスラエル軍の衝突の回数は、今年に入ってから激増している。

<暴力の連鎖:双方、虐殺記念日>

ヘブロンでは、来週、マクペラの洞窟でユダヤ人のゴールドステインがパレスチナ人29人を虐殺してから19回目の記念日を迎えるため、緊張が高まっていた。

17日、ユダヤ側でも、西岸地区のイタマルで3ヶ月の乳児ら子供3人を含むフォーゲルさん一家5人が、パレスチナ人に虐殺されてから2年目となる記念日を迎えた。イタマルでは、数百人が集まって記念の集会が行われた。

遺族となったフォーゲルさん一家の父親は、「それでもここに残って前進する。それが信仰を持つ者のすることだ。」とたんたんと語った。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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