目次
西岸地区での戦闘状況
イスラエル軍は、西岸地区で、2人を殺害したテロリストを捜索するとともに、新たなテロ計画の摘発を行なっており、各地で衝突となっている。
ナブルスでは、ライオンの砦が、イスラエル人スパイを処刑したと言い、イスラエル軍と銃撃戦となり、イスラエル兵2人が負傷した。ナブルスでは、ディーさん母娘を殺害したテロリストが使ったとみられる車が見つかっている。現在、パレスチナ自治政府が車の検証を行なっているとのこと。
昨日はエリコでの衝突で、パレスチナ人のモハンマド・ファエズ・ビーハン(15)が、巻き込まれて死亡した。今年に入ってから、イスラエル治安部隊とパレスチナ人の衝突で、死亡したパレスチナ人は90人にのぼっている。
続いて11日朝、ジェニンでは、数時間後にテロを決行しようとしていたパレスチナ人5人を事前に逮捕したというニュースが入っている。
تغطية صحفية| لحظة اعتقا.ل الشاب "عبد الله البطل" بعد اقتحام. مدينة جنين صباح اليوم. pic.twitter.com/Pv3zvkVR3G
— Jmedia (@Jmediaps) April 11, 2023
西岸地区で右派らが前哨地エブヤタルの合法化を訴えてマーチ
こうした緊迫した状況に中、強硬右派ベングビル氏含む数千人の子供や女性を含む入植者たちが、前政権から退去を命じられたエブヤタルに向かって、ここに住むことを合法化するよう訴えるマーチングのデモを行なった。参加者は1万7000人から2万人であった。
エブヤタルは、ナブルスからも遠くない地域である。
エブヤタルは、法的にも所有者がパレスチナ人である可能性もあり、国際的にイスラエルの領地と認めることが難しい土地である。前ベネット政権の時に、そこで入植活動をしていた人々には、退去が命じられた。
ネタニヤフ首相は、ベングビル氏らの要請を受けて、エブヤタルに戻っても良いとの許可を出していた。これを受けて、入植者たちは、この地での入植活動を合法化するべきと訴えたということである。
右派政権の波にのって主張を行なったとみられるが、西岸地区でこれほどに衝突が起こっている中でのイベントである。テロを防ごうとするイスラエル軍の横で、パレスチナ人を大いに刺激したと懸念されている。
石のひとりごと
ネタニヤフ首相は前政権が弱腰だったから、テロやミサイル攻撃が増えたと言う。それも確かに、否定しきることはできないだろう。
しかし、同時に、強硬右派政権の存在により、強硬右派政治家や、入植者、過激派ユダヤ人たちが、かなり大胆に動くようになっていることも確かである。これが、テロを正当化させ、刺激していることもまた、否定できない。
実際のところ、右派左派非難しあっているところからも、どちらにも責任はあるということだろう。そうしている間にも西岸地区での任務に出なければならない若者たちが招集されている。戦いたくない、殺したくないものもである。。