プリムといえば、王妃エステル。また、今年は国連の国際女性デーが3月8日に行われたこともあり、イスラエルでは、国防軍の女性兵士に焦点を当てた記事が多く出た。
それらによると、イスラエル軍での女性兵士たちの数、役割は重要性を増している。イスラエル軍では、85%の部署が女性にも門戸を開いているという。
アルーツ7が、イスラエル軍のバカール中尉の話として伝えたところによると、最前線で戦う戦闘部隊隊員の7%が女性。戦闘機パイロットはじめ、これまではタブーとされてきた戦車にも女性兵士が配備されるようになっている。
男女混合部隊は増える傾向にあり、司令官が女性で、その下に数十人の男性兵士がいる場合も珍しくない。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4932441,00.html
さらには、宗教的な女性の従軍も増えている。この10年ほどで、宗教的な女性で従軍した人の数は、900人から2135人と倍増している。
その背景にはサイバー部隊、諜報活動などの分野での重要性の拡大や、一応は平和と目されるエジプト、ヨルダンとの国境警備など、女性が求められる働きが拡大していることも理由に挙げられている。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4932964,00.html
しかし、こうした流れは、男女の役割の違いを重要視し、男女同席すら認めないユダヤ教にとっては問題である。
今週、西岸地区入植地エリで、従軍前アカデミーを導くラビ・イーガル・レビンステインは、「イスラエル軍が我々の女性たちに悪影響を及ぼしている。ユダヤ人として従軍するが、兵役を終える時にはユダヤ人でなくなっている。(世俗的になってしまうという意味)」と発言し、論議と反発を呼んだ。
最終的に、イスラエル軍は、女性兵士の拡大を支持すると発表。
ネタニヤフ首相も「女性兵士たちは、ヤエル(聖書時代)から、近代には、ハナ・セネッシュ、エツェル、パルマッハ、レヒ、そしょてイスラエル軍、国境警備員など、時には高い地位にもついている。国家防衛の重要な存在である。」と女性兵士の活躍を支持する発言を行った。
www.timesofisrael.com/after-rabbi-chides-crazy-female-soldiers-idf-says-army-is-for-everyone/
*ちょっと余談:イスラエル軍に従軍するということ
イスラエルでは、国を守る祖国の軍に入隊することをあこがれる若者たちがいる。ロイ・フィッシュマンさんは、脳性麻痺を患っているが、両親は、できるだけ健常者と同じ待遇を維持してロイさんを育てた。
そのロイさんにとっては、イスラエル軍に従軍しユニフォームを着ることが夢だった。イスラエル軍には、「スペシャル・インユニフォーム」という部署があり、様々なニーズをかかえる若者がイスラエル軍に従軍し、それぞれの能力を用いる門戸を開いている。
ロイさんも、イスラエル空軍基地で働く。こうした経験が、本人にも家族にも大きな励ましとなっている。
ビデオあり:http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/226443