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ベニヤミナとモディーンでクラスター
イスラエルでは、21日、1日の感染者数が125人と4月20日以来、最大を記録した。22日の時点で、有症患者は434人(78人は子供)。このうち入院しているのは51人で25人が重症。17人が人工呼吸器依存となっている。
イスラルでは、接種対象者の70%以上が、感染、またはワクチン接種を受けて抗体を持っている考えられている。しかし、集団免疫を獲得したかどうかについては、まだ予測でしかない。そのため、新たな波になるのではとの懸念が広がっている。
今回の感染は、カイザリヤに近い地域ベニヤミナで始まった。海外から帰国したジムのインストラクターが、帰国後の隔離規制を守らないまま仕事に出て、大勢に感染させたとみられている。
www.ynetnews.com/health_science/article/ryOt11By3u
感染した人のうち、89人は、ワクチン接種を受けていない子供達(7-8歳)であった。ベニヤミナの住民899人は全員、PCR検査を受け、現在、自宅待機の隔離となっている。
続いてテルアビブとエルサレムの中間の町、モディーンでも49人(主に子供達)の感染が確認された。
新政府のシャロン・アロイ・プレイス保健相は、海外から帰国した人々が、あまりにも増えすぎて、PCR検査が徹底していなかったことや、帰国後に、隔離のルールを守っていない人が多数いると指摘。
もしあと数日1日の感染者が100人を超える場合は、屋内でのマスク着用や、イベントなどの入場数制限を再開させることになると語った。
しかし、今のところ、感染者は皆、海外から帰国した人とその濃厚接触者と、感染経路が明らかであり、感染者が発見された地域は限局されている。
このため、保健省ディレクターで医師のチェジー・レビ氏は、要注意だが、まだ「第4波」とまではいえないとして、市民に慌てないようにと語っている。
www.timesofisrael.com/virus-czar-says-indoor-mask-mandate-could-come-back-tomorrow/
ベネット首相ベングリオン空港視察:コロナ閣議再開へ
ベネット首相は、22日、ベングリオン空港の到着者へのPCR検査場などを視察。イスラエル市民に、不要不急の海外旅行、特にワクチン接種をしていない子供達を伴っての海外への渡航は、自粛するよう呼びかけた。
コロナ担当のアシュ氏は、感染拡大が著しいとして、政府が渡航禁止にしている6カ国(ロシア、インド、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、南アフリカ)へ渡航し、帰国した者には、罰金5000シェケル(17万円)を課すと発表した。
ベネット首相は、今後の対策のため、コロナ閣議を再開。23日にも正式な感染対策が発表されるみこみである。
25日には、テルアビブで、大規模なゲイ・プライド・パレードが予定されているので、どのような対策が発表されるか注目される。
子供達へのワクチン接種について
今回は子供たちの間での感染が目立っていることから、保健省は、特にベニヤミナとモディーンにおいて、12-15歳の子供達へのワクチン接種を促した。
子供へのワクチン接種は、長期的な副作用が確認されていないことから、慎重な市民が多く、これまでに接種を受けた12-15歳は、4420人。このうち2回の接種を完了した子供達は、928人である。