東京でイスラエル人柔道選手と日本人親パレスチナのデモ隊衝突 2024.4.1

スクリーンショット

オリーブ山通信でカバーしきれていないのだが、世界の大都市では、大規模な親パレスチナで、イスラエルに即時停戦を求める大規模なデモが行われている。

ニューヨークやロンドン、また、最近ではヨルダンで、イスラエル大使館前で激しいデモが発生している。

以下は、毎週、11週続けて行われているロンドンでのデモの様子。

こうしたデモは、東京でも行われている。以下は、5か月前のデモの様子。5か月前なので、10月7日のハマス侵攻と、イスラエルの攻撃がすでに始まったころのデモである。

こうした中、この土曜日30日、トレーニング目的で東京を訪問中だったイスラエルのオリンピック柔道選手、サギ・ムキ選手と、ピーター・パルチク選手が、こうしたデモに出くわした。その時に一言言おうとして、衝突となった。

サギ選手たちは、この人たちはフェイクニュースなどに乗せられて、何もわかってないと、説明しようとしたと言っている。

衝突の中で、デモ隊は、サギ選手の顔の前で「パレスチナに自由を」と叫んだり、サギ選手の柔道着を奪って逃げようとしたという。

以下の投稿で、サギ選手は、人々の様子にとても悲しかったと言っている。

イスラエルのメディアによると、サギ選手たちは、イスラエルのオリンピック委員会を通さずに、日本へ来ていたという。

また政府が、戦争中で海外にいるイスラエル人は要注意と言っている中なのに、堂々とイスラエルの旗を出して、こんな形で表に出るという大胆な行動を取ったことで、スポーツ省が激怒したとのこと。

www.timesofisrael.com/israeli-judoka-sagi-muki-says-protesters-in-japan-stole-his-uniform-jacket/

なお、サギ・ムキ選手は東京オリンピックに来た際、イランの柔道選手と仲良く写真を撮っていたことが伝えられていた選手である。

www.sponichi.co.jp/sports/news/2021/08/01/kiji/20210801s00006000630000c.html

<石のひとりごと>

遠い外国に行って、日本に行ったこともないような人々が、正義の顔をしながら、日本を非難していたら、どう感じるだろうか。

今回、東京でのデモがどんな規模だったのかはわからないが、日本の人々に、イスラエルで起こっていることに関する十分な情報と、理解があったとは考えにくい。

サギ選手たちの悲しみと怒りを思わされた。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。