ガザとの戦争が終わったばかりだが、イスラエルでは、9月1日、全国の幼稚園や学校で、一斉に新学期が始まった。
イスラエルでは9月が年度始まりなので、かわいい新一年生(キタ・アレフ)たちが、親に手をひかれて元気に登校。朝8時のエルサレム市内は、子供を送って行く親たちの車でかなりの渋滞となった。
<南部ガザ周辺の子供たち>
南部ガザ地区周辺でも新学期となった。子供たちは、戦争の50日間、ほとんどを地下のシェルターで過ごしたが、この日からは、普通に学校へ登校である。
ネタニヤフ首相とパイロン教育相はスデロットの高校を訪問し、新一年生たちを励ました。リブリン新大統領も南部の複数の学校を訪問し、子供たちや教師、住民を励ました。
テレビのニュースでは、学校が始まる前日、幼稚園児に、「よくがんばったで賞」のメダルが一人一人に贈られていた。かわいい5才くらいの男の子がインタビューされていた。「戦争だったね。知ってた?」「知ってる。」「どう思った?」「よくな~い」と答えていた。
戦争が終わる直前に、ダニエル君(4)がロケット弾で死亡したキブツ・ナハル・オズでは、多くの住民がまだ安心できる状態ではないとして帰宅していない。
このキブツは、ロケット弾だけでなく、ガザからのトンネルがキブツ内部に開口し、多数のテロリストが突然出没したキブツである。このキブツの子供たちは、とりあえず、避難先の学校に入ることになっている。
<ガザ地区の子供たちのためにとりなしを>
ガザ地区では、まだ新学期を始めることができていない。223あるガザの学校のうち、25は、もはや使えないほどに破壊された。それでも、ガザ地区の教育相によると、新学期を9月14日には始める予定だという。
ユニセフによると、イスラエル軍の空爆で、ガザでは429人の子供たちが死亡。負傷した子供は2744人。PTSDと思われる子供は40万人に上る。 www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=48532#.VAWtF6W9BCs (8/21データ)
戦争の写真:ニューヨークタイムス・カメラマン http://www.nytimes.com/interactive/2014/08/28/magazine/on-the-ground-in-israel-gaza.html
<石のひとりごと>
2000人もの人が死亡し、回復には何十年もかかるという破壊の現場を私自身もまだ軽くうけとめていたかもしれない。この50日間でとりかえしのつかない傷を受けたのは結局小さな子供たちだった。
イスラエル聖書協会のビクター・カリシャーさんが言っていたように、たった今傷ついている人々にとっては、ハマスが悪かろうがイスラエルが悪かろうが、どっちでもいいことである。それを言っても癒しになはならない。
私たちは大人の勝手でこうした小さな子供たちを傷つけていることを、ただただ主の前に深く悔いなければならない。このガザの子供たちがただ主の哀れみと恵みで、体だけでなく、なんとか心とたましいが破壊されず、癒しに向かうようにと必死のとりなしをしなければならないのではないだろうか。
戦争で傷ついた子供たちに適切なケアがられることを願っています。