地上軍・ガザ侵攻開始 2014.7.18

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17日、国連の要請で、5時間の人道的休戦が実施されたが、ハマスは、その間もガザからの攻撃は続いた。さらに休戦終了の直後から、フルでミサイル攻撃を再開。午後3時から8時までの間に、105発も撃ち込んで来た。

これを受けて、イスラエルもフルで空爆を再開。17日午後10:30(日本時間18日午前4:30)、イスラエル軍は、ガザ地区北部への激しい空爆とともに、地上軍の侵攻を開始した。

攻撃は、ヘリコプターによる空爆とともに、地上軍の戦車が砲撃を行っている。海軍からの砲撃もあり、文字通り総攻撃状態。

ネタニヤフ首相は、攻撃に踏み切った理由として、ハマスがエジプト停戦案を拒否した上、国連の休戦要請にも応じなかったことをあげ、イスラエル国内の平穏を取り戻すには、軍事的解決の適応が必要と判断したと語っている。

したがって、地上軍投入を伴うガザ地区侵攻の目標は、ハマスの一掃ではなく、次の二つ。①ロケット弾やミサイル、地下トンネルなどを一掃し、イスラエル国内の平穏を取り戻す ②ハマスに決定的な打撃を与えること。

なお、地上軍の投入は、15日の閣議ですでに決定していたという。地上軍が侵攻を開始するにあたり、閣議はさらに18000人の予備役を招集することを可決している。

<ガザ地区北部について>

今回の侵攻作戦がガザ地区北部からであることの背景には、これまでの経過から、イスラエル国内へのミサイルの多くがガザ地区北部からの発射となっていることが上げられる。

また17日朝には、テロリスト13人が、ガザ北部からイスラエルへの地下トンネルを通じてイスラエル国内へ侵入を試み、イスラエル軍と衝突。軍は少なくとも5人を射殺して侵入を防いだ。

午後にも、同様の動きがあり、周辺住民は外出禁止。南部へ続く道路が広範囲に遮断、警察官多数が現場へ向かって一時騒然となったが、数時間後、安全が確認されるという流れもあった。

以上のような状況から、ガザ地区北部へ入った地上軍は、あらゆる武器、軍事関係諸施設、トンネルを破壊している。このままガザのビーチにまで到達する予定のようである。

南部にまで戦闘がひろがると、泥沼の市街戦になるため、今のところは、北部だけで治める方向と伝えられている。

<ガザ地区の様子>

ガザからの情報では、17日のイスラエルの空爆で、子供や5ヶ月の赤ちゃんを含む少なくとも5人が死亡。多数の負傷者が出ている。
作戦開始後から、ガザ地区での死者は、アラブ系メディアによると240人。

なお、多くの住民はイスラエルの警告で、南部方面へ避難していると思われる。

<ガザ地区周辺、イスラエル側の様子>

ハマスは、「地上軍を侵攻させたイスラエル軍はひどいツケを払う。」と言い、ガザ地区周辺、アシュケロンなどへ、ミサイルを撃ち込んで来ている。いつものごとく、アイアンドームが、着弾を防いでいる。

ガザ地区周辺の住民は、シェルターに入るよう指示されている。

*17日からアシュケロンで一歩を踏み出す新移民

16日に、フランスから430人のユダヤ人が到着したが、17日、エルサレムでの歓迎式典でIDカードを受け取った後、それぞれの移住地へと向かって行った。1ヶ月の赤ちゃんや、小さな子供たちもたくさんいた。

パリから、子供たちをつれて移住してきたアブラミーさんとその友人のズベロさんは、17日から、ミサイル攻撃を受けているアシュケロンへ移住。イスラエルでの第一歩を踏み出す。

アラブラミーさんによるとミサイルより、パリの反ユダヤ主義の方が怖いのだとか。また「神様がすべてを支配されてるから怖くない。」と笑顔いっぱいで語ってくれた。

他の男性も、長年考え抜いて人生で一番大きな決断をしたと語り、目をうるませて移住の感動を語ってくれた。戦争だからといって、その決心がゆらぐことは、首を大きくふりながら、「全然まったくない」と言っていた。

<国際社会の様子>

国連バンキムン事務総長はイスラエルに対し、自粛を訴え、フランスは「大変懸念している。」 アメリカは「もっと慎重に。」と訴え、国際社会からは、イスラエルに対する批判が高まっている。

しかし、イスラエルは、地上軍投入の2日前に住民たちに避難するよう警告を発している。多くの住民は避難する時間があったと思われる。

また、17日には、UNRWA(国連パレスチナ難民救済機関)は、ガザ地区の同組織による学校にミサイル20発を発見したと発表した。ネタニヤフ首相は、「国際社会は、ハマスが民間人の背後からイスラエルを攻撃することを認めるべきだ。」と語った。

エジプトは、「ハマスは、停戦を受け入れていれば、多くの命を救えたはずだ。」と厳しくハマスを批判した。
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<祈り・とりなし>

ハマスは何度かイスラエル国内への侵入を試みている。また、東エルサレムをはじめ、西岸地区の入植地周辺では、ユダヤ人とアラブ人の間に、確かにお大きなしこりと、きな臭い小さな暴動が今も続いている。

また、イスラエル軍のガザ地区攻撃に際し、当然、アラブ人たちは、ハマスに同情的である。今後、ネタニヤフ首相と閣僚、軍司令官、兵士たち、ガザ地区住民、その周辺住民をとりなしに覚えるとともに、エルサレム、イスラエル国内、西岸地区入植地で、テロが発生しないようにもとりなしが必要と思われる。

また、北部ゴラン高原でも、シリアからのミサイルを警告するサイレンが鳴った。幸い、シリア領内に落ちたのか、イスラエルには着弾しなかった。北部も最近、なにやら怪しげなので、こちらもとりなしに覚えていただければ幸いである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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