イスラエルがラファへの攻撃を準備している中、アメリカはなんとしても、停戦にもちこもうと必死になっている。事項で述べるが、ブリンケン国務長官を中東に派遣して、停戦と人質解放に向けた独自案の履行に向けて働きかけている。
またアメリカは、国連安保理で、ガザ問題において、即時停戦に入り6週間の間にハマスは人質を返すべきとする決議案を出し、22日(金)に決議が行われた。結果は、ロシアと中国が拒否権を発動し、否決された。
アメリカは、これまでは、「停戦」には合意しないスタンスを続けており、安保理では少なくとも3回、イスラエルに即時停戦を求める決議案が出されたが、アメリカがこれに拒否権を発動して可決にならずに来ていたのであった。今回そのアメリカが、停戦案を出したということで、イスラエルに対する方針の転換かと注目されている。
なお、ロシアの国連代表は、ロシアが拒否権を発動したのは、この中に、ラファでの戦闘が明記されていないからだとして、不十分であることを理由に挙げた。中国とアルジェリアも同様の意見を述べている。
いずれにしても、停戦は望むということである。また、これに先立つ21日には、EUが即時停戦を求めることで一致している。またカナダがイスラエルへの武器支援を停止すると発表している。
ブリンケン米国務長官は、この状態で、イスラエルが、停戦どころか、ラファへの本格的な軍事作戦を開始したら、イスラエルは世界で孤立することになると警告を発した。