国連人権理事会(UNHRC)がイスラエルを戦犯容疑で調査することで可決 2014.7.24

ガザ内部の様相は悲惨である。これまでの死者は710人。自宅を追われて難民となった人は11万8000人。イスラエルが、ガザ市民に避難するよう伝えたエリアは、ガザ地区全体の44%に上るという。その狭いところに人々がひしめきあい、食料も水もつきかけている。(添付地図参照・赤の部分が避難勧告エリア)

しかし、イスラエルは、さらに戦闘地域を広げて、地下トンネルを無能にする構えに入っている。

国連人道支援チーフのバレリア・アモス氏は、「イスラエルの自衛の権利は疑う余地はないが、ここまでくると反発は避けられないだろう。」との見解を語っている。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28458377

23日、国連人権理事会(UNHRC)は、ジュネーブでイスラエル軍の行動について緊急会議を開催。イスラエル軍がガザ地区で行っている攻撃が戦犯かどうかの調査を行うとして採択をとった。

結果、ロシア、中国、アラブ諸国を含む29カ国が賛成、ヨーロッパ諸国など17カ国が棄権で、イスラエルに対する調査が行われる事で可決した。「明らかな悪意だ。」として反対票を投じたのはアメリカのみ。

イスラエルは、「被害を最小限にしようと最大の努力をしているイスラエルは調査し、市民を盾にし、病院から攻撃するハマスを調査しないで野放しにするのはおかしい。」と強く反発した。https://www.youtube.com/watch?v=8O9AHzUKYk8&feature=youtu.be

実際、シリアやイラクで行われている虐殺や、クリスチャン追放については放置である。要するに、人権を追求できるのは民主主義国家グループの中だけの話で、そうなると追求できるのはイスラエルだけということであろう。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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