NSOスパイウエアの問題で混乱している最中の8日、新しくガル・ミハラブ・ミアラ氏が、新しい司法長官に就任した。女性の司法長官は、イスラエル史上初である。
司法長官は、文字通り、法において最も権威のあるポジョションで、政府の法律顧問であると同時に最高の検察官でもある。いわば、政府の上に立ち、政府の訴追も弁護も両方できる権威を持つと言うことである。
前司法長官のアビハイ・マンデルビット氏(58)は、今年1月30日をもって6年の任期を終えて退任したのだが、任期中、この2つの権威をもって、ネタニヤフ前首相の汚職疑惑を正式に訴追したのであった。
しかし、法律顧問として、たとえば訴追時期を延期するなど、ネタニヤフ氏に恩赦的な対処のようなことも、時々あったように思う。
今のギドン・サル法務相は、ネタニヤフ氏の訴追に命をかけているかのような人である。今、この2つの権威を分けることを検討している。これにミアラ新司法長官は、応じる意思を表明している。
ミアラ司法長官は、現在62歳。前テルアビブ地方裁判所検事である。ミアラ司法長官は、就任式での挨拶で、「国民の間で低下している司法への信頼を取り戻すことを最重要課題と受け止めている。」と語っている。
就任後さっそく、上記警察のNSO関係のスキャンダルを取り扱うことになる。ベネット首相は、この件を、前からのしがらみのない、新しい司法長官が取り扱うことに期待を語っている。
また、今後、ミアラ長官が、ネタニヤフ前首相の汚職疑惑をどう扱っていくのかも注目される点である。