昨年12月に始まった北の盾作戦。レバノンからイスラエルに侵入するヒズボラの地下トンネルは、13日に6本目が発見されたことから、14日、作戦の終了が宣言された。
6本目のトンネルは、これまでの最大で、長さ800メートル、高さ2メートル、幅1メートルで、深さは55メートルにまで及んでいた。電気システムの他、資材を運搬するレールがひかれており、ヒズボラにとって、おそらく最も重要なトンネルだったとみられる。
イスラエル軍は、このトンネルが、ヒズボラのイスラエル北部占領作戦の大きな役割を担うことになっていたとみて、ヒズボラに大きな打撃を与えたとの判断を表明している。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5445732,00.html
<北部住民は不安>
北の盾作戦は終了したということだが、北部国境の住民は、これまでよりも不安になっている。終了と言っても、トンネルがすべて摘発されたどうかの保証はまったくないからである。
住民たちはこれまで、少なくとも2年間、地下を掘削する音をききながら、恐怖を覚えながら生活していた。もし、自宅近くのトンネルが発見されていなかったら・・・ある日突然、テロリストが家の中に現れる可能性は、まだなくなったわけではないのである。
ヒズボラはイスラエル軍が、国境にそって掘っていた場所を見ているので、イスラエル軍がまだ知らないトンネルがどれなのかをヒズボラに教えた結果にもなっている。あとは、このままヒズボラの侵入があるかないかを見守るしかない。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/257590
北の盾作戦については、ネタニヤフ首相の汚職スキャンダルによる逮捕が話題になっていた時だけに、政治的なことがタイミングに関連しているのではないかとの疑念も指摘されている。終了宣言の時期も、参謀総長交代の直前であり、ちょうどといえばちょうとである。
コハビ新参謀総長には、政治に影響されずに防衛に専念してもらいたいとの声も上がっている。