切れたシリア反政府勢力:世界にさじをなげる 2013.2.24

3週間前、シリアの反政府勢力・シリア国民連合が、アサド政権との対話の可能性を示唆。アメリカもロシアもこれを歓迎し、それぞれが代表らをワシントン、モスクワに招いていた。

しかし、その後も、政府軍による空爆やスカッドミサイルで市民が続々と死亡。アレッポの町は徐々に完全破壊になりつつある。

23日、シリア国民連合は、2年以上もシリア人の虐殺に対処しなかった世界に怒りを訴え、来月ローマで予定されている世界諸国による「シリアの友達会議」を欠席すると発表した。

同時にワシントン、モスクワへの招待も断ると発表した。特にロシアに対しては、シリア市民を殺害している武器がロシア製であると、名指しで批判している。

シリア国民連合は、来月2日、アサド政権後の暫定政権を発表する予定だったが、これで国際的な支持を得られるかどうか疑問となった。シリアの混迷は深まる一方である。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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