エルサレムはなんとも忙しい。新政府ができたと思ったら、オバマ大統領がやってきて大騒ぎ。オバマ大統領が帰ったと思ったら、クリスチャン(主にはローマ・カトリック)の群衆がやってきて、昨日はオリーブ山で、パームサンデーのマーチをやっていた。
日差しが強く、多くの人がサングラスをかけているので、カトリックの司祭たちもほぼマフィア状態。群衆の間をパレスチナ人の子供たちが水を売っていた。
そして今日は過ぎ越しの祭り。ユダヤ人たちは出エジプトの出来事を覚える。エルサレムには大勢のユダヤ人が世界中から集まって、今夜は過ぎ越しの夕食(セダー)の時となる。昨日ショッピングセンターにいくと、過ぎ越しの最終の買い物に来ている客でごったがえしていた。
最後の晩餐は、過ぎ越しのセダーだったので、毎年、過ぎ越しとキリストのパッションウイークが同じ頃に重なるのである。
今週は、ユダヤ人は嘆きの壁へ。カトリックたちは聖墳墓教会で、28日、足洗の儀式、夜はゲッセマネで祈り、29日には十字架を担いでビアドロローサを行進。31日はイースター、4月2日は、ユダヤ人の過ぎ越し最終日と、エルサレムは実に忙しい1週間となる。
<第三神殿建設に向けて>
ここ数年エルサレムに「第三神殿」と建てる準備をしている一派が、エルサレムで、過ぎ越しには子羊を本当に聖書的に屠っているという。
今年は、とさつ業界がこれに反対し、裁判沙汰になったが結局、子羊は屠ったとのこと。この一派は今週27日、神殿センターを開き、第三神殿建設に向けた意識付けをすすめるという。
<治安のために>
過ぎ越し中は毎年、テロが発生しやすいので、西岸地区からの出入りを制限するなど、治安部隊はオバマ大統領以来、大忙しといえる。昨日、ペレス大統領、ネタニヤフ首相は、治安部隊に謝辞を述べ、今日はペレス大統領が、治安部隊とともに過ぎ越しの乾杯をするという。
また、毎年、このゴールデンウイークを利用して、海外旅行に出かける人が多くなる。現在、警告に反してシナイ半島に旅行に行ったアラブ系イスラエル人とそのガールフレンドがベドウィンに誘拐された。各国でのイスラエル人誘拐やテロが起こらないようにとりなしが必要となっている。