むこう2年間の予算案をラピード財務相が提出し、シャブオット前夜の13日から、国会で激しい論議が夜を徹して行われている。
削減する予算は今年65億シェケル。来年さらに180億シェケルとかなり厳しい。削減は、防衛費、教育費などを含むほとんどすべてのエリアに及ぶ。
庶民に関する変化は、所得税が1.5%アップ。付加価値税(VAT・消費税のようなもの)1%アップで18%に。たばこ、酒などの贅沢品の税金もアップする。子供手当は下がる。
これは、結局は負担が労働者の肩にもかかることを意味しており、ラピード氏の公約(一部の富裕層だけが常に富を独占している社会の是正)にはほど遠い形だ。
<バトル1:市民の増税反対デモ>
この予算案に対し、11日夜、市民たちが全国で大規模なデモを展開した。テルアビブでは、12000人。エルサレム、ハイファなどでもデモが行われた。この2日後の13日より、国会で最終の審議が行われているところである。
<バトル2:防衛費カット40億シェケルから30億シェケルへ>
一番先に決まった是正は、防衛費。状況からして大幅な防衛費を削減できないとネタニヤフ首相。むしろ、迎撃ミサイルを購入する費用が必要だと語った。次年度の削減は40億シェケルから30億シェケルへ是正された。
<バトル3:歴史的な教育改革実現かー宗教学校も数学!>
パイロン教育相は、ユダヤ教宗教学校も数学など基礎教科をカリキュラムに含まないなら、国の補助はないと言っていた。
ユダヤ教宗教学校ではこれまで、トーラー以外はいっさい学んでいなかった。しかし、今回、補助を継続してうけるため、ユダヤ教政党シャスは、宗教学校でも基礎科目を教える方向で合意したもよう。これはかなり画期的。歴史的である。