新ネタニヤフ政権、2日朝よりいよいよ本格的に始動する。まずの注目は予算である。
今回、財務相となったのは、新党「未来がある党」のヤイル・ラピード氏。300億シェケルもの財政赤字をかかえ、例祭中からすでに厳しい削減予算案に取り組んでいる。
ラピード氏は、「イスラエルを、(財政の破綻した)ギリシャやキプロスのようにはしない」との決意とともに、「ミドルクラスばかりが、税金を黙々と支払って国を支えている。そのような財政にはしない。」と中流家庭を保護する方針を語った。
しかし、ここで問題になるのが、「ミドルクラス」の定義。ラピード氏が、フェイスブックにおいてミドルクラスの典型例としてあげた”ミセス・コーヘン”夫妻は、1ヶ月の収入が20000シェケル(約50万円)だった。
イスラエルの庶民生活からすると、月20000シェケルは夢のような額。庶民の月収入平均は6000シェケルで、夫婦共稼ぎでも月12000シェケルから14000シェケル(30-35万円)がせいいっぱい。実際にはこれを下回る人のほうが多い。こうした人々の負担軽減は考慮されないのか?ということになる。
「ラピード氏にとって月2万シェケルは少ないらしい。」との嫌みも出て、経済感覚が庶民と違うのではと指摘されている。