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国連安保理で即時停戦案にアメリカが拒否権発動
ガザ情勢が緊迫する中、20日、国連安保理では、イスラエルに即時停戦を求める決議を行った。しかし、アメリカがこれに拒否権を発動したため、」賛成13、反対1で否決となった。国連で唯一実効力を持つ安保理だが、これで実質的には何も手出しができないということになる。
カイロとパリでハマスとイスラエルの交渉模索
このままであれば、3月10日に始まるラマダンまでに、ハマスとイスラエルの間で人質返還に関する交渉が成立しなかった場合、イスラエル軍は、大密集地のラファに突入を開始する。アメリカはじめ、世界はなんとかこれを防ごうと必死である。
現在、カイロでは、カタールとエジプトがハマスとの交渉を行っている。ハマス代表として、イシュマエル・ハニエがカイロ入りしている。一方、パリでは、イスラエルから、バルネア・モサド長官が出席。カタールの首相、エジプトの情報長官、アメリカのバーンズCIA長官が交渉にあたっている。
ガザ市で非ハマス非パレスチナ自治政府(PA)の民間人による管理模索・ガザでは反ハマスの動きも
ネタニヤフ首相は、ガザにハマスにも今のPAにも関係がない民間人による体制を築きたいとしている。その模索プログラムとして、ガザ市ゼイトゥーン地域に試験的なプログラムの準備が始まっていると地元テレビ12が伝えた。
イスラエル軍は、ハマスにもPAにもつながりがない地元コミュニティの指導者と連絡をとっているという。まずは、支援物資をハマスに干渉されないように地域住民に配布するということが中心的な働きになるとみられる。
特にこの地域では、食料配布が効率よくいっていないため、人々が餓死に近い状況に追い込まれる事態に陥っている。
しかし、イスラエルのガンツ氏は、ガザでの戦闘が終わった後も、イスラエル自身が、治安を監視する立場を維持すると表明しているので、その下での管理者ということになると、地元民とはいえ、明らかに敵国イスラエルへの裏切り者とみなされる。結局殺されてしまうだろうとあまり期待はされていない。
ガザ市で激しい戦闘再燃
実際、上記の話が出たあと、そのガザ氏ゼイトゥーンで、戦闘が再燃した。イスラエル軍は、ガザ北部はかなり制圧したとして、部隊を縮小化し、小規模精鋭型作戦に変えていたのだが、その間に、ガザ市民に加えて、ハマスが、地下トンネルを通じて再びガザ市へも戻っていたようである。
ガザ市での激しい銃撃戦で、イスラエル軍は、戦闘員数十人を打倒したが、イスラエル側も兵1人が戦死。3人が重傷を負った。死亡したのは、アブラハム・ウヴァゲン軍曹(21)
www.timesofisrael.com/idf-soldier-killed-as-heavy-fighting-flares-up-again-in-northern-gaza/
ガザに届いた人道支援物資が配布できていないという現状
ニュースでは、イスラエルが人道支援物資を差し止めているという言い方がされているが、実際には、ケレン・ショムロンに届いたトラック450台が、多くはそのまま検問所で立ち往生に陥っている。それを配布する国連職員が、戦闘で危険などで十分動いてないのである。
www.timesofisrael.com/as-flow-of-aid-to-gaza-drys-up-un-blames-breakdown-of-law-and-order/
ガザ北部では、戦闘が激しいため、搬入を一時停止しなければならなかったという。
以下はイスラエルがガザに対して実施した医療ケア(イスラエル政府より)