イスラエルとガザの戦争の発端となったユダヤ人少年3人の拉致・殺害に関して、イスラエルの治安部隊(イスラエル軍とシンベトなどの諜報機関からなる複合部隊)は、23日朝、犯人マルワン・カワスメと、アマル・アブ・エイシャが、死亡したと発表した。
イスラエル軍によると、治安部隊は、ヘブロンで主犯2人を追いつめ、投降を呼びかけた。2人は家の地下に入り込んで出て来なかった。治安部隊は、この家を包囲した上で、一階部分をブルドーザーで破壊。床に穴を開けて地下の2人に近づこうとした。
2人のうち、一人が穴から少し頭を出してライフルで反撃してきたときに治安部隊が発砲。1人はその場で即死。もう一人も銃撃戦の中で死亡したとみられる。このとき2人に協力していたカワスメ家の実の兄弟3人は、逮捕された。
イスラエル軍のガンツ参謀総長は、新年の前に、3人の救出と犯人逮捕を目標としていた「Brither’s Keeper」作戦(6月12日開始)を終了することができたと報告した。 http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4574284,00.html
少年3人の遺族は、詩編18:37をもって「正義は守られた。」と語っている。
<パレスチナとイスラエルの交渉に陰>
23日は、イスラエルとパレスチナが、停戦から1ヶ月以内に開催すると約束していた恒久的停戦に向けての非直接的交渉が、カイロで始まる予定の日だった。
上記2人が殺害されたことを受けて、パレスチナ側は、出席を取りやめると一悶着あったが、最終的には交渉が始められている。パレスチナ人の間では、イスラエルは交渉を妨害しようとして、ちょうど前夜に2人を暗殺したと非難している。