フロリダ州マイアミでマンションが崩壊した事件。必死の捜索が続いているが、12階建ビルがまるで層のようになっており、下手に動かすと、崩れて作業員が危ないことや、遺体やその一部を損傷する可能性もあり、作業がかなり慎重にすすめられているという。
www.miamiherald.com/news/local/community/miami-dade/article252365823.html
このため、作業は遅々として進まず、4日目になった今も、死亡が確認できた人は9人にとどまっている。数日前からは、イスラエルからの捜索隊も加わり、捜索が続けられている。
ニュースから察するに、ほとんどの場合は、遺体としてはみつかっておらず、体の部分などが発見されると、そのDNA判定が行われているとのこと。
今もまだ、連絡がつかない不明者はまだ152人である。このうち20人はイスラエル人の可能性があるとILTVは伝えている。
崩落したマンションの中に家族がいたと思われる人々は、近くのホテルなどで待機しており、今は、現場へ向かうことが許されている。しかし、現場を見ると、あまりにも絶望的で、抱き合って泣く姿がみられている。
現場では、もしかして逃げていたのではとの期待から、連絡が取れない家族の写真とメッセージが、多く残されている。
<ユダヤ人の犠牲者について>
犠牲者のうち、少なくとも35人は、ユダヤ人とみられている。マイアミビーチの中で、今回の崩壊があった地域は、ビーチ北部のサーフサイドとよばれる地域であった。住民は1万4000人で、その3分の1以上にあたる5000人がユダヤ人である。
比較的裕福な地域で、34%が正統派、24%が保守派、18%が改革派、24%が世俗派と非常に多様なユダヤ人社会である。また特徴として30%が、ヒスパニックで、アルゼンチンなど南米から移住したユダヤ人が多い。またアメリカ人とイスラエル人は1%程度とみられている。
この地域のハバッド派シナゴーグは、全米でも3本の指にはいるぐらいの大きなシナゴーグで、多彩なユダヤ人たちが集まっていたとのこと。まだ行方がわからなくなっている人々の多くは、このシナゴーグのメンバーであった。
ギャリーさんは、医師だが、シナゴーグでもよく活躍していた。901号室のデービッドさんとボニーさんは、退職後の生活を楽しんでいた。大学生も多い。シナゴーグでは、奇跡がおこるようにと祈りが捧げられている。
インタビューされたユダヤ人は、「こういうことが起こってあらためて、何が大切かをおも知らされる。それは命であり、家族との時間だ。」と語っている。
なお、シナゴーグでは犠牲者支援のための献金を募っているが、すでに50万ドル(約6000万円)が集まった。目標は100万ドル(約1億2000万円)とのこと。
www.timesofisrael.com/jewish-community-prays-for-miracles-after-condo-collapse/