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27日イランとEU代表が協議
アメリカと英仏独中露は、イランに対し、アメリカが合意に復帰する形で、JCPOAを再建させるための協議の再開を呼びかけてきた。
しかし、イランのライシ大統領は、新政権発足後もまだこれを保留にしたままにしている。
その間、イランは、ナタンツの核施設で、ウランの濃縮を60%まで引き上げ、濃縮活動を拡大。IAEA(国際原子力機関)の査察や監視カメラ設置を拒否するなど、挑発的な動きを見せている。
こうした動きを見て、先週、バイデン大統領がJCPOAが決裂する可能性を示唆した他、アメリカから派遣されているイラン担当特使、ロバート・マーレイ氏は、「限界の時が近づいている。」と危機的な見解を述べていた。
www.jiji.com/jc/article?k=2021102600746&g=int
こうした中、27日に、ブリュッセルにて、イランとEUの代表が会談を行うこととなった。このレベルでの会談は今月2回目になるという。
これで決裂すれば、いよいよ道がなくなり、イランへの軍事攻撃しかないということに方向になっていく可能性が高まるかもしれない。
イスラエルは北部にレーダーと迎撃ミサイル強化配備:イラン攻撃に備え空軍の訓練開始も
イランは核兵器だけでなく、数千キロも飛行できるドローンやUAV(無人飛行機)を開発し、すでに攻撃用に利用している。このため、イスラエルでは、特に北部上空をカバーする迎撃ミサイルシステムの構築を始めた。最終的には、全国上空をカバーするシステムを目指すとのこと。
しかし、ミサイルと違って小さく、低空飛行するドローンやUAVは、察知しにくいので、レーダーの強化も行う。
www.timesofisrael.com/eyeing-drone-threat-from-iran-israel-working-to-boost-radars-air-defenses/
Times of Israelによると、イスラエル空軍は、来年からにはなるが、イランの核施設攻撃にむけた訓練を開始するとして、その具体的な計画を始めた。
イラン国内の核施設は、高度な地対空ミサイルに守られていることや、攻撃直後のイランからの反撃にも対処しなければならない。多くの資金をかけて設備投資するとともに、空軍の訓練も必要になる。
その視点からも、シリアにあるイラン軍関連施設は、できるだけ前もってたたいておかなければならない。すでに数百回の攻撃が行われているが、25日にもシリア領内3箇所への攻撃が行われている。シリアの対空ミサイル能力は、向上してきているとのこと。
イスラエルの戦闘機がシリアで撃墜されたことはないが、今後、さらに高度な技術が必要になることは間違いない。
こうしたイスラエルのシリアでの動きについて、シリアを支援する立場であるロシアは、今のところ、無干渉を続けるとイスラエルに約束している。
www.timesofisrael.com/iaf-to-start-training-for-strike-on-iran-nuke-program-in-coming-months/