ヨーロッパがじわじわとパレスチナ国家の承認に向かい始めている。スエーデンはすでに正式にパレスチナ国家を承認。
イギリス、スペインの議会もそれぞれ、”象徴的”とする投票を行い、どちらもパレスチナ人の国家を承認することで過半数を超える合意となっている。
続いて、フランス議会も同様の投票を行った。結果は、賛成339、反対151でパレスチナ国家を承認するべきとの結果になった。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4598862,00.html
こうしたヨーロッパ各国の議会での”象徴的”承認は、いずれもまだ実行力はないが、アッバス議長が国連で国家承認を訴えた場合に大きな支持基盤になると考えられる。
INSS(国家治安研究所)の中東問題主任ウディ・デケル氏は、イスラエル政府がこうかつにすすめている入植地拡張政策を、一旦停止し、パレスチナとの和平交渉に少しでも前進を見せるべきだと主張する。
今のまま西岸地区の入植地を拡大した場合、テロに理由を与えることになり、世界もパレスチナ国家承認へすすみ、イスラエルは孤立すると警告している。
デケル氏は、先月末、もしネタニヤフ首相が国会を解散し、来年総選挙になれば、パレスチナとの交渉というエネルギーも集中力も要する対策は、とれなくなると懸念していた。残念ながら、イスラエルは、デケル氏が懸念する道へと進んでいるようである。
<フランスの反ユダヤ主義>
フランスでは反ユダヤ主義暴力が悪化しているが、今週、パリのユダヤ人居住区の家に3人の強盗が入り、19才、21才のユダヤ人カップルが襲われて、縛り上げられ、金品が奪われ、女性は暴行された。
犯人は、「お前がユダヤ人だからだ」といって犯行に及んだという。家にいるのに襲われたことで、ヨーロッパのユダヤ人たちはショックを受けている。
今年、イスラエルへの移住した人々の最大出身国はフランスである。まだフランスにいるユダヤ人は、早くイスラエルへの移住を決断した方がよさそうである。