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バチカンでの平和への祈りは、8日、予定通り、ペレス大統領と、アッバス議長が出席し、平和な雰囲気のバチカン、サンピエトロ大聖堂の庭で実施された。
イベントでは、法王、東方教会総主教、ペレス大統領、アッバス議長の4人が一緒に、一台の車に乗ってバチカンの庭まで移動している。
バチカンによると、ユダヤ教、イスラム教では、祈る先が違うので、さすがに一緒に祈るということはしなかった。しかし、それぞれが、約80人の宗教指導者とメディアが見守る中、それぞれの神にむかって赦しと平和を求める祈りを捧げた。
イベントは、夕方6時から8時半までの約2時間半。3者は、一緒にオリーブの木を植樹した。
法王フランシスは、一貫して今回のイベントが政治的なものではないとして、両者の和解への試みはいっさいしなかった。しかし、フランシスは次のように祈った。
「平和を作り上げることは戦争より勇気がいります。互いに歩み寄ることを受け入れ、紛争を拒否すること、対話を受け入れ、暴力を拒否すること、交渉を受け入れ、敵意を拒否することは勇気、力、忍耐を必要とします。」
<石のひとりごと>
今回のイベントに出席したアッバス議長はばりばりの世俗派である。またペレス大統領も、ユダヤ教徒だが、正統派のようなユダヤ教徒ではない。そんな二人が神に祈りを捧げたといっても、実際に、ユダヤ教徒やイスラム教徒になんらかのアピールがあったとは考えにくい。
しかし、違う宗教の者たちが、たとえ象徴的であったとしても、平和という共通の願いを一時的にでも共有できる機会をキリスト教が提供、実現に導いたことには、大きな意味があったのではないかと思った。