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バイデン政権の紛争へのとりくみ
今回のイスラエルとハマスの紛争は、アメリカのバイデン政権のテストであるとも言われた。バイデン大統領は、対中政策を優先し、これまで、中東にはなかなか腰をあげていなかったからである。
しかし、バイデン大統領は、アメリカは、イスラエルの自衛権を認めるとの考えを強調した他、国連安保理においては、同盟国イスラエルを擁護する立場に立って、イスラエルに不条理な安保理決議を3回も阻止した。イスラエルもこうしたアメリカに感謝を表明していたのであった。
またその後、フランスが安保理の決議案を通そうと水面下で動いている中、バイデン大統領は、ネタニヤフ首相に個人的に電話をかけ、ガザへの攻撃を控えめにして、停戦に持ち込むことを急がせた。安保理決議によるのではなく、外交的な交渉で、停戦に持ち込めたことは、イスラエルにとっても有益なことであったといえる。
バイデン大統領によると、この11日間の間に、ネタニヤフ首相と6回電話会談した他、パレスチナ自治政府のアッバス議長、エジプトのシーシ大統領と電話階段を行ったとのことであった。
21日、停戦が成立すると、バイデン大統領は、停戦を歓迎し「将来に向けた変化のチャンスであると信じる」として、アメリカはそれを支援するとの意向を表明した。その内容としては以下の通り。
1)イスラエルに自衛のためのアイアンドームを供給
具体的には、バイデン大統領は、イスラエルの自衛権を認める者として、イスラエルには、アイアンドームを供給することを約束。
2)ガザ地区への人道支援
ガザ地区に対しては、国連や他の諸国や組織とともに、ガザへの人道支援を早急に行う。これについては、ハマスではなく、パレスチナ自治政府とのパートナーシップの中で行うとした。ハマスを通せば、再び武器に使ってしまうかもしれないからと述べた。
今、ブリンケン国務長官が、イスラエルへ向かっているところである。
www.timesofisrael.com/biden-hails-israel-hamas-ceasefire-sees-genuine-opportunity-to-move-forward/
ドイツなどヨーロッパの外相もイスラエルを訪問・支持を表明
世界の様子を見ると、大きな都市では、大規模な親イスラエルデモが開催されていた。しかし、政府レベルでは、アメリカと足並みを添えるためか、イスラエルが民主国家であることに同調するとして、ここ数日の間に、海外からの外相が、イスラエルを訪問している。
まずはギリシャが、ハマスとの戦闘が終わる直前にイスラエルへの友好関係を示すとして、外相がイスラエルを訪問。つづいて、20日、ドイツ、チェコ、スロバキアの外相がイスラエルを訪問した。イスラエルのアシュケナジ外相は、外相たちをハマスのロケット弾を浴びた建物などに案内している。
外相たちは、リブリン大統領、ガンツ国防相にも面会している。ドイツのヘイコー・マアス外相は、パレスチナ自治政府のアッバス議長にも会う予定である。今後も続いて、外相たちがイスラエルを訪問する可能性があるとのこと。
www.timesofisrael.com/german-czech-slovakian-fms-to-visit-israel-thursday-amid-gaza-fighting/