ハマスがエジプトとカタールの修正停戦人質解放案に合意:イスラエルはどうする? 2025.8.19

Hamas terrorists stand guard during a hostage release in Rafah, southern Gaza Strip, February 22, 2025; illustrative. (credit: REUTERS/Hatem Khaled/File Photo)

ハマスがエジプトとカタールの仲介案受け入れを表明:イスラエルは?

press conference on the Egyptian side of the Rafah border crossing in Rafah on August 18, 2025. (Photo by Khaled DESOUKI / AFP)

イスラエルのガザ市への戦闘が迫る中、エジプトでは、エジプトとカタール、またパレスチナ自治政府も共に、ハマスに停戦・人質解放の妥協案の交渉を行なっていた。

www.timesofisrael.com/hamas-received-gaza-truce-proposal-palestinian-official-confirms-as-egypt-talks-intensify/

ハマスは8月18日(月)、エジプトとカタールが推していた停戦人質案に合意するとの返答を伝えた。

その案とは、60日の停戦とその間に人質生存者10人と遺体180人を返還し、イスラエルは代わりにパレスチナ人囚人150人を解放する。国境緩衝地帯(1~1.2Km)にイスラエル軍が駐留することを認める。

この60日の間に、残りの人質解放と、恒久的な停戦に向けた話し合いをする。アメリカのウィトコフ特使が最後に出していた案に98%近いものとされる。

ハマスは、イスラエル軍が駐留する範囲は国境から800mまでと主張していたが、今は微妙に800m〜1kmに緩和したほか、解放するパレスチナ囚人の数も減らしている。

こうした動きについて、ネタニヤフ首相、カッツ国防相は、イスラエルの強硬な姿勢の影響だと語っている。

しかし、ネタニヤフ首相は、人質全員解放、ハマス武装解除、ガザ非武装化という原則を変えることはないとして、ガザでの攻撃準備は進めている。

一方で、同時にこの申し出を完全に締め出す声明も出しておらず、今後どう出るのか、注目されている。

www.timesofisrael.com/hamas-says-it-agrees-to-latest-ceasefire-proposal-as-mediators-scramble-for-deal/

人質解放交渉訴える国民スト・デモは24日(日)2回目を呼びかけ

August 17, 2025. (Efrat Safran / Pro-Democracy Protest Movement)

8月17日(日)に全国で行われた、ガザ攻撃をやめ、人質解放交渉を求めるストとデモには、テルアビブだけで50万人、全国では100万人が参加したと推測されている。

これは10月7日以来、最大のデモとなった。

その後ハマスが、交渉に応じようとしている中、人質家族フォーラムは、次の日曜、24日に全国レベルのストとデモの2回目を呼びかけた。

www.timesofisrael.com/hostage-families-call-for-another-nationwide-day-of-protests-strikes-on-sunday/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。