ハマスが25周年ラリーを行ったその日、イスラエルでは、8日間のハヌカの祭りに入った。
ハヌカは、紀元前164年、シリアの暴君アンティオコス・エピファネス王の圧政からたった6人でイスラエルを解放したマカビー一家の勝利とその背後で働かれたイスラエルの神の奇跡を記念する例祭である。(参照・ダニエル書8:5-14)
町のあちこちに、ハヌキヤとよばれる大きな9本枝のメノラーが設置され、今日から16日まで1日に一本づつ光がともされる。これはエピファネスに汚されたエルサレムの神殿を、マカビー一家がきよめ直して再奉献し、聖所に光を復活させたことからくる伝統。
新約聖書においては、イエスはこれを宮きよめの祭りと呼んでいる(ヨハネ10:12)。ハヌカは、終末時代に、イエスの再臨の後、75日目(ダニエル12:12)の宮きよめを指しているという説もある。
<今も同じシリア、エジプト、イスラエルの位置関係と現状>
マカビー当時も今もイスラエルが、シリア(当時はアッシリア)とエジプトの間で危機に立つ状況は変わっていない。
内戦が泥沼化するシリアでは、シリア政府がいよいよ化学兵器を使うのではないかと恐れる世界に対し8日、アサド大統領が、「政府軍が化学兵器を使うことはない。だが反政府軍が使うかも知れない。」と言っている。
イスラエルが恐れるのは、そうした大量破壊兵器が、イスラム主義テロ組織の手に渡ることである。
エジプトでは、ムルシ大統領が、強行的にイスラム主義に傾く憲法を制定しようとして民衆と衝突が続く。プロパガンダを押しつける政府の圧力に耐えかねて、エジプト国営放送などメディア関係者が辞任している。ムルシ大統領の独裁と、上記ハマスとつながるイスラム同胞団の台頭が懸念されるところである。
*聖書は、最終的にはシリア、イスラエル、エジプトがそろって主に立ち返る様子を預言している。(イザヤ19:23-25)