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犠牲者家族とネタニヤフ首相・戦時内閣の会議
5日、釈放された人々と、まだガザに人質となっている人の家族たちと、ネタニヤフ首相と戦時内閣メンバーが、ヘルツェリアで会談を行った。
会議に先立ち、いかなるコストをかけてでも今すぐ人質解放を優先すべきと家族たちが訴えていた。
これまでに解放された人質は105人。このうちイスラエル人は81人。今もまだガザで人質になっている人は、女性20人と子供2人を含む138人である。
解放された人質によると、空爆がある中、地下のハマスは寝ていたとか、空爆が毎日続く中、あちこち連れ回されいつ爆撃にあるかわからなかった。人質とばれないよう、ヒジャブ(アラブのスカーフ)を着けられたとの証言もあった。51日間、ほとんど脱水状態だったなど、悲惨な証言が出された。
夫を残して解放されたシャロン・アロニ・クニオさん(34)は、戦時内閣に対して、「あなたがたはむこうで何が起こっているのか、全く想像すらできていないと思う」と語っている。
会議は公開されていなかったが、その録音から、ネタニヤフ首相が、「たったいま、人質を解放することは不可能だ」と伝えたとのこと。無論、家族たちは激怒し、会議はカオスになった。途中退席者もいた。
「あなたのキャリアのために、私の息子(人質)を犠牲にするつもりはない」などと激しい非難が相次いだとのこと。
一方で、ガザでの戦闘で多くの戦死者が出ている。戦死者の中には、招集されて出て行ったほぼ民間人の男性も多く含まれている。今も戦場に息子や夫を送り出している家族は、人道支援のために、息子を犠牲にしたくないとの声もある。
とはいえ、ハマスを今抹殺しないことには、イスラエルに人々が住むこと自体に恐怖が残ってしまう。ネタニヤフ首相と戦時内閣は、今、非常に厳しいところに立っている。1日も早く、ハマスを殲滅できるようにと祈るばかりである。
これまでのイスラエルの被害について
ハマスの被害についてデータは、まだ変動が続いている。現時点で明らかになっているのは以下の通りである。
10月7日に行われたロケット攻撃数千発と、ガザ南部への奇襲で殺されたと確認できた人は、イスラエル兵274人、警察官57人、自治警護員38人、民間人764人となっている。このうち、2人は乳児、10歳以下の子供10人、10-19歳が36人、80歳以上が25人。
死者数は、1151人とされているので、遺体が切断された断片であったり、焼き尽くされているなどで、まだ200人近くの身元が明らかになっていないということである。今もまだ考古学的な技術で失われた人々の捜索が行われているので、数字はまだ流動的である。
ホテルにいる避難民の犬を世話する元兵士
ガザ周辺のキブツ住民の多くは、上記のように、悲壮な思いを抱えて、イスラエル最南端エイラットに避難している。しかし、仮のホテル住まいでは、ペットを連れて行けないのが問題だった。
そこで、近くのキブツ・エイラットに住む元犬部隊兵士だったリオール・ガル・ヤムさん(38)は、在住するキブツ・エイラットの協力を得て、ふれあい動物園を作り、避難民の飼い犬、数十頭の世話をしている。
避難民は、そこで自分の飼い犬にふれ、共に散歩することでわずかながらでも慰めを得ているという。先のみえない避難生活を送っている人々がいることを覚えたい。
www.ynetnews.com/environment/article/sk00b2jhrp
石のひとりごと
10月7日の殺戮が本当に想像以上のものであったことを、私たちは認識するべきである。また、それは、殺戮された人に止まらず、その家族や、政府など、広範囲の人々に、これかれも、おそらく永遠に計り知れない苦痛を与えることだろう。まさに、サタンとの霊的背景があると思わされる。
ユダヤ人は、社会のために、自分にできることは何かを常に考える人々である。元犬部隊兵士だった人が、避難民の飼い犬を世話する、それをキブツが助けている。今彼らにできる避難民への最高の支援の一つである。常に何が必要なのかを考えて、人々を祝福する発明をし続ける。これがユダヤ人なのだと思わされる。