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トルコ・シリア震災:オリーブの枝作戦
トルコとシリアでの大地震が発生してから120時間が経過した。生存率が急速に落ちるといわれている72時間を経過した今も、イスラエルからの救援隊は、あきらめずに、生存者をがれきからひきあげる作業を続けている。最新のデータで死者数は2万2700人。さらに増えることは間違いない。以下は2歳児を救出する様子
イスラエル軍は、トルコ政府の要請を受け、最初に救出隊150人を派遣したあと、大量の支援物資とともに、230人の医療チームを派遣。野外救急病院を設営しつつある。このほか、ボランティアの救急隊も含めて450人がトルコで救援活動を行なっている。外国勢では、アゼルバイジャンに次いで2番目に多い数である。
Foreign Rescue Teams in #Turkey 🇹🇷:
1- #Azerbaijan 🇦🇿 725
2- #Israel 🇮🇱 450
3- #France 🇫🇷 204
4- #India 🇮🇳 201#OperationDost #TurkeySyriaEarthquake pic.twitter.com/Nuy3MdVMWR— Zahack Tanvir – ضحاك تنوير (@zahacktanvir) February 9, 2023
なお、このデータによると、トルコへの救援隊の中に、ロシアから150人、ウクライナから87人となっているが、どんな活動をしているのかは不明。
長期的視野で、医療を提供するフィールドホスピタルについては、まだ詳細な報告は出ていないが、以下のような作業の様子が伝えられている。
As the IDF moves from the initial search-and-rescue phase to the longer-term phase of providing medical care with a field hospital, they are setting up their camp outside Marash to be a bit more homey.
Here they are setting up a field kitchen to substantially improve their food. pic.twitter.com/bwanKFbhud
— Judah Ari Gross (@JudahAriGross) February 9, 2023
チーフラビが安息日にも継続して救出作業続行を許可
イスラエルの救援隊が、これまでに救出した人は19人。最後の一人は、9歳の少年で、先に救出した14歳の少女の弟だった。2人の母親は遺体となって発見されている。日本を含め、各国の救援隊の間で、さまざまな感動のストーリーが報告されている。
www.timesofisrael.com/idf-rescuers-in-turkey-pull-9-year-old-boy-from-rubble-120-hours-after-quake/
今日は、金曜で、本来なら今日から土曜日没までの間は安息日入りとなり、ユダヤ人はいかなる労働もしてはならないとされる。しかし、イスラエルのアシュケナジー・チーフラビ・デービッド・ラウは、救出活動は継続して良いと発表した。ユダヤ教では、命を救う医療行為などについては、安息日にも許容するとされている。
www.timesofisrael.com/idf-rescuers-in-turkey-pull-9-year-old-boy-from-rubble-120-hours-after-quake/
しかし、倒壊したビルの数を考えると、救出活動はまったく足りていないといえる。加えて、トルコ政府は救援の初動が遅れたことを認めており、救えた命も救えてなかった可能性も指摘されている。
またシリアは、内戦状況にあった地域でもあり、なかなか救援隊が入れない状態が続く。シリアでの救出活動はシリア人ボランティアのホワイトヘルメッツが活躍している。国連の支援物資がようやく届くようになったが、イスラエルは、支援物資に隠れて、イランが武器を搬入するのではないかと釘をさすしまつである。
シリアの被災者の全貌がなかなか見えてこないと懸念が広がっている。
www.timesofisrael.com/idf-teams-rescue-10-civilians-in-quake-hit-south-turkey-set-up-field-hospital/