8日、イスラエルでは、エルサレム旧市街周辺、テルアビブ近郊のヤッフォ、ペータフティクバでの3件のテロで、アメリカ人旅行者1人が死亡、14人が負傷した。テロリストはいずれの場合も、射殺されるなどして死亡している。
<ヤッフォでアメリカ人旅行者死亡>
8日夕刻、テルアビブ・ヤッフォの港遊歩道で、カルキリヤ出身のパレスチナ人(22)が無差別に人々を刺してまわった。目撃者によると、遊歩道を歩いていたカップルの女性を数回刺し、その後男性も刺したという。この最初の攻撃で5人を刺していた。
目撃者の男性が、金具の棒で犯人を殴ったところ、男性を刺そうとしたが、その後、最もにぎやかな時計台付近に走り、レストランに入ってさらに数人を刺した。犯人はかけつけた警察に射殺された。
このテロでアメリカ人旅行者の男性(29)が死亡。5人が重傷となっている。
事件は、ちょうどアメリカのバイデン副大統領が、本日到着し、ヤッフォ近くのペレス・ピース・センターに来ている時だった。バイデン副大統領は、テロを非難すると語った。
警察は共犯者の可能性もあるため、周辺を捜索し、警備体制をあげて同様の事件が発生しないよう警戒している。
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<エルサレム・ヘロデ門周辺で国境警備員2人撃たれる>
8日夕方5時ごろ、エルサレム旧市街のヘロデ門を出た通り・サラディン通り(ダマスカス門から300m)で、バイクに乗った男が、国境警備員に向ってライフルで発砲し、重傷を負わせたた。
その後警察と国境警備隊が、犯人の捜索をしていたところ、さらに発砲し、2人目の国境警備員が重傷となった。犯人は別の警備隊員に撃たれて死亡した。後に犯人は、ファウド・タミミ(25)と判明。
大勢の治安部隊が、共犯者がいるかもしれないと付近を捜索しまわったため、あたりは騒然となったという。夜には、タタミの出身地イサウィアの踏み込み捜査を行っている。
なお、撃たれた国境警備員(49)は、頭と首を撃たれており、命の危険があるほどの重傷。もう一人(31)は、中等度から重傷だが意識はあるとのこと。
これに先立つ午前10時頃、旧市街、ダマスカス門を入ったハガイ通り、でパレスチナ人女性(50)が、警察官を背後から刺そうとした。女性は撃たれて重傷となったが、後に死亡した。このテロによる負傷者はなかった。これについては、ハマスが犯行声明を出した。
エルサレムでは、アメリカのバイデン副首相の来訪で、治安体制はいつもよりレベルが高いが、現在、ダマスカス門周辺では、特に大勢で厳戒態勢を撮っている。
<ペータフティクバでナイフテロ>
上記テロ事件の30分ほど前、テルアビブ近郊のペータフティクバで、正統派ユダヤ教徒のヨナタン・エズリヤハブさん(39)が、店に入ろうとしたところ、いきなり、アラブ人(20)に背後から上半身を刺された。
エズリヤハブさんと、店主は、犯人をとりおさえ、ナイフを奪って反撃し、逆に犯人を刺した。犯人はその場で死亡した。
ハマスは、ヤッフォとペータフティクバでのテロを賞賛する声明を出している。