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週末入り夜の繁華街でのテロ
7日木曜夜9時ごろ、日本でいえば、週末入りのたとえば金曜日のような雰囲気で賑わっていたテルアビブの中心地。その中でも最も賑わう、ディーゼンゴフ通りにあるバー、“イルカ”で、男が銃を乱射した。
これにより、イスラエル人2人(どちらも20歳代)が死亡。10人が負傷して病院に搬送された。6人が重傷となっている。テロリストは、その場から逃げた。
現場は、逃げる人でパニックに陥った。周辺地域は、まもなく何台もの救急車や警察の車で埋め尽くされた。
#BREAKING: More then 6 injured in multiple locations in a shooting attack in Tel Aviv (video: @rbinyamini) pic.twitter.com/sluRKQHHGg
— Amichai Stein (@AmichaiStein1) April 7, 2022
警察など1000人体制で犯人捜索・犯人銃殺
現場にかけつけた、シャブタイ警察署長は、テルアビブ中心部の公共交通機関を停止して検問所を設置。住民には、家から出ないように、不審なものを見かけたら通報するように指示を出した。警察は後に、防衛カメラから、黒服にかためた犯人の写真を公開した。
市内で、警察官、シンベト、イスラエル軍と、治安部隊1000人以上の部隊が出動し、大規模な犯人捜索が行われてた。ベネット首相、ガンツ防衛相、バーレブ国内治安相は、現場から数キロにある防衛省で、報告を受け、指示を出した。
イスラエルが、犯人をまだ捜索中で、政治的な犯行なのか、犯罪なのかが明確でない間に。ハマスとイスラム聖戦が、このテロを称賛する声明を出した。
シンベトと対テロ特殊警察が犯人をヤッフォのモスク近くで発見し、降参の呼びかけに応じず、発砲してきたために銃殺したとのニュースが入ったのは、金曜明けがたであった。
テロリストは、西岸地区ジェニン難民キャンプ在住のラエード・カッサムであった。ラエードは、検問所で治安上問題があるとして、イスラエルへの入国を拒否されたが、その後、違法に侵入して、犯行に及んでいた。
www.ynetnews.com/article/r1yu3xpmc
ラマダンで緊張が続く中、西岸地区では、大規模なテロリスト摘発が続けられている。事件は、ベネット首相が、ラマダン開始から4日の間に、15件のテロを未然に防いだと報告したすぐ後のことであった
石のひとりごと
かつて、イスラエルでは、ただ歩くだけでも警戒しなければならないほど、テロが頻発した時期があった。筆者も一度だけ、レストランで友人と食事していた時に、通りで、テロが発生した?という経験をした。
音は聞こえなかったが、何やら急に、表から多くの人が、なだれ込むというか、ジャンプインしてきた。テーブルも人もお構いなく奥までにげようとしてきて、あっという間にその人々の下敷きになった。逃げる人の勢いの凄さは、はんぱなかった。
この時は幸い、まもなく、テロではなかったことがわかり、皆、立ち上がってまた通りへ戻っていったのだが、緊張していたためにこんな行動になったのだろう。
またこのような日々に戻るのかと、みなうんざりしていることだろう。今回は特にナイフではなく、銃の乱射が続いているのだから恐ろしい。ともかくも、早く犯人が捕まるようにとりなしを。
なお、こうした状況になると、右派が強くなってくるだろう。ベネット政権の対処や、その結果によって、今の政権が持ち堪えるのか、いよいよ右派が台頭してきて、ネタニヤフ氏の時代が戻るのか・・・
ベネット政権の真価が問われることになりそうである。