タマル天然ガス田・イスラエルへ供給開始 2013.3.31

イスラエル北部ハイファ沖130キロで、2009年に発見されたタマル天然ガス田が、4年間の開発と投資(35億ドル)を経てついにパイプラインを完成し、30日からイスラエルに向けて液体ガス(LNG)を供給し始めた。

軌道に乗れば、イスラエルは食料に加えてエネルギーも自給率100%になる。    

現在、イスラエルの電力は40%が天然ガスからの発電で、これまですべてエジプトからの供給に頼っていた。

しかし、パイプラインがテロで破壊されたり、エジプト政府がガスの配給を停止したりするなどで、供給が不安定だった。電力需要が高まる夏には電力不足に陥ったりしていた。今後そうした心配はなくなる。

現在イスラエル政府の財政は危機的ともいえる状況だが、このガスが、イスラエルに年間130億シェケル(3250億円)の収益をもたらすと予測されている。

またイスラエルの新聞によると、タマル・天然ガス田は埋蔵量が豊富で、イスラエルは世界第7位の天然ガス産出国になるという。将来的にはガスの販売もありうる。

ただし・・実際に家庭の電気代が下がるのは2015年以降になるらしい。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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