イスラエル北部ハイファ沖130キロで、2009年に発見されたタマル天然ガス田が、4年間の開発と投資(35億ドル)を経てついにパイプラインを完成し、30日からイスラエルに向けて液体ガス(LNG)を供給し始めた。
軌道に乗れば、イスラエルは食料に加えてエネルギーも自給率100%になる。
現在、イスラエルの電力は40%が天然ガスからの発電で、これまですべてエジプトからの供給に頼っていた。
しかし、パイプラインがテロで破壊されたり、エジプト政府がガスの配給を停止したりするなどで、供給が不安定だった。電力需要が高まる夏には電力不足に陥ったりしていた。今後そうした心配はなくなる。
現在イスラエル政府の財政は危機的ともいえる状況だが、このガスが、イスラエルに年間130億シェケル(3250億円)の収益をもたらすと予測されている。
またイスラエルの新聞によると、タマル・天然ガス田は埋蔵量が豊富で、イスラエルは世界第7位の天然ガス産出国になるという。将来的にはガスの販売もありうる。
ただし・・実際に家庭の電気代が下がるのは2015年以降になるらしい。