内戦と混乱が日々激化しているシリア。アサド大統領の側近にいる人物で、シリア軍トップの一人であるマナフ・トラス将軍(スンニ派)が離反し、7日、トルコ経由で第三国へ移動したことがわかった(行き先は不明)。アサド大統領内部から離反者が出るのは初めて。
7日は、パリで「シリアの友人会議」と称する国際会議(ロシアと中国を除く世界107カ国参加)が開催されていたところで、このトラス将軍離反のニュースは「よいサイン」と受けとめられた。
<あと何人死ぬことになるのか・・・>
今回の「シリアの友人会議」において、アメリカのクリントン国務長官は、「アサド政権が崩壊するのは明白。問題はそれまでにあと何人死ななければならないのかということだ。」と述べ、ロシアと中国に対し、傍観はやめて具体的にシリアに働きかけるよう強く訴えた。これに対しロシアは「不適当な発言だ」と反論している。
シリアでは先週前半、特に死者数が増え、3日間だけで300人が死亡したと報告されている。またシリア難民からの証言で、シリアには、国営の拷問施設が27カ所あることや、拷問の具体的な様子なども明らかになり、世界を震撼させている。