12日、シリアではたった一日の政府軍による攻撃で、市民ら200人以上が死亡したことがわかった。またこれとは別に、アメリカからの情報では、シリアが、サリン神経ガスなどの化学兵器を倉庫から動かしはじめているという。
化学兵器を反政府勢力に対して使用するつもりなのか、反政府勢力に奪われないように安全なところに移そうとしているのかどうかは不明。シリアは世界でも最大の大量破壊兵器保有国と言われ、これまでからも、国際社会から、管理責任を問われてきたところである。
<シリアのイラク大使がシリアから離反>
シリア外交官のトップとも言えるイラクへのシリア大使、ファレス氏が、シリアからの離反を表明。現在、カタールにいるもよう。先に逃亡したシリア軍将軍のトラス氏につづいて、トップクラスの政府高官の離反は二人目。
しかし、アサド大統領本人は先週、ドイツのテレビインタビューで「国が危機にあるときに、大統領は逃亡しないものだ」と語り、この内戦の中、はでに軍事演習を行って、強気の姿勢を変えていない。
<国連特使アナン氏の努力>
混迷し続けるシリア情勢について、ロシアと中国の協力がないため、国際社会は全くの無能状態である。アナン特使は、アメリカの反対をおしきってイランにまでおもむき、シリア休戦にむけた協力を要請したが、解決の糸口はみえていない