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イスラエルのワクチン作戦その後
イスラエルでは、接種完了者が500万人を超えた。これは、16歳以上の接種を推奨される人口の80%である。全人口で言えば56%がワクチンによる抗体を持つと考えられる。これに伴い、新型コロナの感染は収束方向に向かっており、23日、イスラエルでは、この10ヶ月で、初めてとなる1日のコロナ関連の死者0を記録した。
www.timesofisrael.com/israel-reports-no-new-daily-covid-deaths-for-first-time-in-10-months/
ネタニヤフ首相は、更なる先手を打つとして、2回接種を終えた人が半年後に3回目を接種することを決めたとして、国民にその準備をするよう呼びかけた。また12−15歳の子供たちへの接種もまもなく開始する予定になっている。
しかし、子供への接種については賛否両論で、3回目摂取についても、まだその必要性が論議されている状態にある。ワクチンの効果についてはいまだ十分解明されたわけではないのに、子供への接種や、3回目接種をここまで押す、急ぐという背景に、政治的、経済的な動機が見えなくもない。
イスラエルは、先週、ファイザーと追加の契約を締結したが、イスラエルはファイザーに約束した金額を払えていなかったらしく、その直前までファイザーは、イスラエルへのワクチンの納品を一時停止するとまで言っていたのであった。
ワクチン接種を拒否する人をどうするか
加えて、今、イスラエルで問題になっているのは、ワクチン接種の頭打ちに入ったという点である。イスラエル人でまだワクチン接種をしていない人は約80万人。多くは、超正統派で、陰謀論を信じていたり、ワクチンへの恐れから接種していない人も少なくない。こうなると、集団免疫に届かないことになる。
イスラエルは民主国家なので、接種を強制はできないのだが、状況によっては、「国の存続」という大義名分のために、強制に出てくる可能性もある。
けっさくなのが、テルアビブのヤッフォ。ワクチン接種にきた人には、もれなくクナフェット(チーズ系スイーツ)がもらえると宣伝して、ワクチンに消極的なアラブ人への摂取を促したとのこと。そういえば、テルアビブでは、ワクチンにきた人にはもれなくビールとかもあった。
一方で、これまでからもお伝えしているように、ワクチンを摂取した人にグリーンパスを出して、行動範囲を広げるような動きには、社会の分断や差別を生み出すとして反論もあり、なかなか答えが見つからないような問題もある。
こうした問題は、どこの国にも出てくる問題だろう。イスラエルは、世界の先頭に立って、益も害も一番に実験台になっているようなものである。今後、イスラエルがどうなっていくのか、注目される。
イスラエルの失業率大幅改善9.5%
新型コロナの感染者が大幅に削減できた様相のイスラエルだが、経済も急速に回復している。失業率は、一時25%にまでになったが、2月の14%からさらに下回り、3月は、9.5%と10%を切るまでになった。
海外からの旅行業はまだ始まっていないのに、この改善なので、来月に旅行業が再開された場合、さらに改善することが期待される。
イスラエルの入国制限国
イスラエル人はじめ、外国人の出入りも始まっているが、世界のコロナ情勢は悪化している。すでに爆発的感染を起こしているインド由来の新種株がイスラエルでも発見されている。
このため、政府は、感染拡大国として入国を停止する国を徐々に増やす傾向にある。現時点で、インド、ブラジル、南アフリカ、ウクライナ、エチオピア、トルコ、メキシコの7カ国が渡航警告となった。これは、ワクチン接種を終えた人や、感染して回復した(抗体保有と考えられる)人も対象である。
www.timesofisrael.com/israel-issues-travel-warning-for-high-infection-countries-amid-variant-fears/
日本からイスラエルへの入国も不可能ではないが、特別な許可をとること、PCR検査や、入国後2週間の隔離が必要になる。また問題は帰国である。イスラエルの日本大使館の情報によると、日本政府の側に、外国で発行されたPCR陰性証明のうち、どれを承認するかが定まっていないので、混乱が発生しているとのこと。
一例では、イスラエルを出て、フランクフルトで乗り換えて日本へ向かおうとした人が、搭乗を拒否されたとのことであっ。日本が、イスラエルの検査機関として認めているのが2箇所だけだったので、それ以外の書類が拒否されたとのことであった。」
イスラエルも日本も、おそらくはどの政府の方針も流動的なので、海外への移動はやはりかなり難しいということのようである。世界の混乱は、まだまだ深みに向かっているのかもしれない。
石のひとりごと:ワクチン接種と個人の責任
イスラエル在住で、かつて、アメリカのバイオテクノロジーの会社で、しかもFDA承認に関わる仕事をしていたというアメリカ人知人H氏によると、ファイザー、モデルナのmRNAワクチンについては、長期視点での副反応に関する治験が終わっていない。
今は、緊急事態であると言うことで、十分に治験が終わらないうちに実用化しているのである。これは日本でも伝えられている通りである。
H氏によると、mRNAについては、晩年になって免疫系の障害になってくる可能性は否定できないとのこと。これまでFADからの許可がなかなか出なかったのは、この点が原因だったという。
さらに、今回、集団接種を世界に先がげて実施したイスラエルのデータからすると、ファイザーのワクチンが、30歳以下で、心筋の炎症を併発する可能性が調査されているという気になる記事が出ていた。
それによると、これまでに接種を受けた500万人のうち、62人が接種数日後、特に56人は2回目摂取の後に心筋症を発症し、2人が死亡していた。今のところ、ワクチンとの直接の死因は特定はされていないとは言われている。この62人のほとんどは、30歳以下の男性であったとのこと。
総じると、高齢者であれば、もう先が長くないので長期的な副反応は、あまり心配する必要はないが、子供や若年者の場合、後に、まだ未知の副反応を経験する可能性がないとは言いきれないと言うわけである。
一方で、ワクチン接種をしなかったら、イスラエルでは、今頃相当な人数が死亡していたと思われるので、接種を実施したということ自体を非難することはできない。ではどうしたらいいのかだが、それぞれ個人が、また子供の場合はその親が、感染の現状とワクチンのリスクを、自分で情報収集し、それぞれの責任において、決断するしかないと言うことである。
この点、イスラエルでは、年齢別のデータなど、あらゆる情報を保健省がネットで公開されている。今の年齢別の感染状況と、ワクチンを受けることのリスクの比重を、それぞれが判断できるようになっている。
日本では、ともかくも、「誰が責任とってくれるの」という声が聞こえがちだが、コロナ問題は、専門家を含め、政府にとっても未知の事なので、最終的には、それぞれが、それぞれの責任で、賢く動かなければならない。誰に責任を取ってもらっても、最終的には自分と家族の体であり、命の問題だという自覚が必要になっている。
クリスチャンであるH氏個人は、イスラエルにおいて今は、今のところは、ワクチンを拒否する立場を取っている。しかし、そのうち、実質的には、強制的にワクチンをさせられるだろうと見ている。
サタンが現実社会を本格的に支配する終末時代に入ると、神を信じると主張するもので、サタンに従わない者たちは、日常の買い物にも行けなくなると聖書が警告している。
今は、自分がそういう時代にどう行動したらよいのかの予告編だと思うとも言っていた。
ただH氏がワクチンそのものに反対しているわけではないし、それがサタンからのものと言っているわけでも断じてない。筆者自身もできるだけ早くワクチン接種を希望するものである。