コロナ危機で、中東諸国も、それぞれ対策に忙しく、世界も今は、中東問題に、目を向ける余裕がない。イランがシリアに出すぎることを抑えてきたロシアも、今、国内の感染者が20万人を超え、死者もすでに1915人と伝えられている。前のような動きはとりにくくなっている。
www.worldometers.info/coronavirus/country/russia/
こうした背景のもと、イランがシリア国内に、またヒズボラがゴラン高原に拠点をさらに展開しているのに加え、イスラエルも、予防的措置としての攻撃以上の攻撃に出ているともみられる。コロナ危機で、イスラエルにとっても動きやすくなっているとも考えられる。
www.ynetnews.com/article/SJRA2w6tL
複雑なシリア情勢:トルコも攻撃
イスラエルとみられる攻撃の他にも、シリア北西部アフリンでは、4月24日に大規模な攻撃があり、少なくとも40人が死亡した。現在アフリンを支配しているのは、トルコなので、この攻撃は、クルド人勢力YPGの武装勢力とみられている。
www.bbc.com/news/world-middle-east-52454134
イラン駆逐艦を友軍が誤爆:19人死亡
5月11日、イラン海軍がオマーン湾沖で訓練を行っていたところ、フリゲート艦ヤマランが、誤って駆逐艦コナラクを攻撃。撃沈させてしまった。この事故で、イラン海軍兵19人が死亡。15人が負傷した。2人が重傷になっている。イランは、詳しく調査するといっている。
www.jpost.com/international/dozens-of-iranian-soldiers-killed-in-navy-missile-accident-627595
ポンペイオ米国務長官イスラエル訪問へ
こうした中、13日、アメリカのポンペイオ国務長官が、イスラエルに来ることになった。第一の目的は、ネタニヤフ首相が、計画しているヨルダン川西岸地区の合併や、中東情勢、コロナ問題などを急ぎ話に来るものと思われる。
13日は、新しいネタニヤフ内閣が就任する予定の日であることから、ポンペイオ国務長官は、できたばかりの内閣と会うことになる。なお、訪問の日程は、新内閣就任の日が決まる前に予定されていたとのこと。
アメリカでは、今、ホワイトハウス内での感染が懸念されていることもあり、厳しい検査体制のもと、ポンペイオ国務長官の動きは、空港とミーティング場所の往復のみで、イスラエルでの滞在は数時間のみの予定。すべて、公開されずに行われ、大勢の記者が集まることもない。
www.timesofisrael.com/pompeo-to-visit-israel-for-talks-likely-to-focus-on-west-bank-annexation/