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ガザ国境暴動4日目
先週からガザの国境で発生している紛争は、今週末から連日行われており、昨夜で連続4日目となった。ガザの人々はこれを、「夜の混乱隊」と呼んでいる。
今も毎夜8時すぎになると、国境でタイヤを燃やしたり投石したり、イスラエルとの国境に近づいて、越境しようとする者もいる。ガザ側の暴動だとして放置しておくわけにはいかない状況のようである。このグループによると、このような夜の暴動は、少なくとも木曜夜までは継続するもようである。
イスラエルでバレルさんの葬儀が行われる中、ガザ市内では、この国境での一連の衝突で死亡した13歳少年の葬儀が行われていた。相変わらずの激しい葬儀で、この人々との和解などいったいありうるだろうかとため息が出る。もう何年も何年も同じ光景である。
ガザからの報告によると、イスラエルからは、ハマス拠点への報復攻撃もあるが、セメントなど破壊された家屋の修理に使う物資などの搬入が再開されており、今や5月の戦闘時以前の状況にまで搬入は回復しているとのこと。業業海域も拡大した。
ガザの生活環境の改善については、これが市民の不安を取り除く唯一の方策と考えられることと、アメリカに、アピールするためとも考えられる。
しかし、イスラエル軍は、イスラエル人を傷つける行為には容赦はないと強調している。
ガザのハマス:ガンツ防衛相と会談したアッバス議長を非難
ガザへのこうした人道支援がどの程度効果があるかはわからないが、イスラエルは、これも戦略の一つとして行っている。
先に、ガンツ防衛相がラマラに出向いてアッバス議長と11年ぶりの会談を行ったが、この時、ガンツ防衛相はパレスチナ自治政府に、5億シェケル(150億円)を借款すると申し出ていた。
この金額は、パレスチナ自治政府が、イスラエルとの紛争で死傷した人の家族や、イスラエル人へのテロでイスラエルの刑務所に入っている人の家族に支払っている金額として、代理徴収勢から差し引いている分からの借款である。イスラエル自身の懐から出すものではない。
それでも右派たちは反発したが、ガンツ防衛相は、これが和平交渉とは関係ないと反論している。実際、こうした資金援助のやりとりは、今に始まったことではなく、10年も前の記事からも同じような記事を見つけることができる。終わりのない、しかたなき対処といえる。
一方、ハマスも、イスラエルとの対話に望んだアッバス議長を激しく非難している。宿敵と手を結ぼうとしているからである。本当に解決の糸口の見えない問題である。
石のひとりごと:アメリカにも通じるか?撤退がもたらすもの
イスラエルは、おそらくどの国よりも効率を重んじる。そのイスラエルが延々と同じ争いをガザと繰り返してきた。これにケリをつけようと、2005年、シャロン首相は、イスラエル軍と市民を全部一気に、ガザから撤退させた。言っておくが、この時に取り残されたレフトビハインドは0である。
しかし、その後どうなったかといえば、ガザからのテロは、数も質も悪化し、イスラエル軍は、相変わらず国境に膨大な資金と武力と、イスラエル兵の命までをとられているのである。
今、アフガニスタンから多くの市民を取り残してアメリカ軍が撤退を完了した。イスラエルが世界の先頭を行きながら、反面教師としても用いられていることを思うと、これからアフガニスタンとその周辺で何が起こっていくのだろうか。。とも思う。
今は、まず、アフガニスタン内部に取り残された、イスラム主義者でない人々、特に、イスラム教徒意外の人々が守られるように。また民間で救出を試みているグループがいると聞く。そのプロジェクトの守りのためにとりなしを。