目次
カタールから追放のハマス指導者5人:トルコが受け入れか
カタールは、ハマスには人質解放、イスラエルには停戦する方向で仲介役を担っていたが、先週、双方とも交渉に真剣に応じる様子が見えないとして、仲介の役割から降りると発表。ハマス指導者たちをカタールから出ていくよう、要請したと発表していた。
しかし、この決断は将来変更になる可能性も維持するとしており、ドーハのハマスオフィスを閉鎖したかどうかまでは言及していない。
ハマスの指導者たちとは、イシュマエル・ハニエと、ヤヒヤ・シンワルが死亡したあとに残されている5人のことである。ハマスはガザだけではない。西岸地区にも存在しており、包括的な指導者が必要になっている。
現時点で、ハマス指導者の5人は、トップを指名せず、5人がハマス委員会を形成して、ハマスを運営し、来年3月に新しいリーダーを選挙で決める予定とのこと。
その5人とは、カリル・アル・ハヤ。ガザと海外との連絡役で、イラン政権にも近い人物。長くハマスに政治局長を務めるカリード・マシャアル。ヨルダン川西岸地区のハマスを担当するザヘル・ジャバリン。ハマスの宗教諮問機関に関係するムハンマド・イシュマエル・ダルビッシュと、あともう一人無名の人物がいる。
その後、ハマスの指導者たちが、トルコに移動しているとTimes of Israelが伝えている。
トルコのエルドアン大統領は、ハマスへの支持を公言してきた人物で、バイデン大統領は、トルコにハマスを支援することについて釘をさしていた。
このためトルコがハマスの指導者たちを受け入れることは、疑問視されていたが、どうやらトルコに移動したようである。
今後、トルコが、カタールに代わって、仲介をするかどうかだが、これまでのエルドアン大統領の姿勢は明らかに、反イスラエルなので、仲介という形になるのは難しいと思われる。
そうなると、問題は人質がどうなるのかである。交渉ができなくなることで、人質を取り戻す機会がなくなるとの懸念が出ている。
www.timesofisrael.com/hamas-officials-booted-by-qatar-last-week-now-hosted-in-turkey-diplomat-says/
ヘルツォグ大統領:トルコ上空飛行拒否されCOP29に欠席か
イスラエルのヘルツォグ大統領は、アゼルバイジャンのバクーで開催されている国連のCOP29機構会議に出席する予定だった。
しかし、大統領府は、11月16日(土)に、セキュリティ上の問題があるとして、COP29への出席を断念すると発表した。
しかし、アゼルバイジャンはイスラエルと同盟関係にある。当局は、会議の治安に問題はないとして、ヘルツォグ大統領欠席の本当の理由は、トルコが、ヘルツォグ大統領の飛行機が上空を飛行することを拒否したことだと述べた。
イスラエルからバクーへ行くには、シリア、イラク、イラン上空を飛か、トルコとジョージア上空を飛ぶしかない。前者は明らかに不可能なので、後者ということになる。アゼルバイジャン当局によると、イスラエルはトルコと交渉し、解決がでなかったと言っている。
なお、ヘルツォグ大統領以外のイスラエル代表団は、ジョージアを経由する飛行機で、バクーに到着している。COP29では、イスラエルのパビリオンもあるとのこと。