<作業車によるテロ:1人死亡>
4日午後1時40分、エルサレム中心地に近いシュムエル・ハナビ・ストリート(オリーブツリーホテル近く)で、大型の掘削用作業車が、大型バスに体当たりして、バスが横転。事故ではない様子に気づいた付近の警察官が、運転手を射殺して、作業車を止めた。
このテロで、現場付近にいた正統派ユダヤ教ラビ・アブロフム・ワリスさん(29)が死亡。バスの運転手を含む5人が負傷した。
バスはエルサレム南部の入植地ベイタルに向かうバス。幸い、出発駅からまだ2つ目だったので、車内に乗客はおらず、運転手だけだった。
犯行の容疑者で死亡したのは、東エルサレム在住のムハンマド・ジャイハル・ジャビス(19)。家族は、これはテロではなく事故だったと主張しているが、現時点ではテロとみられている。
エルサレムでは同様の大型作業車でバスに体当たりして横転させるテロが過去に2回発生している。犯人はいずれもイスラエル領内在住のアラブ人だった。
4日夜、死亡したワリスさんの葬儀が行われたが、正統派ユダヤ教徒がぎっしり通りを埋め尽くすほどの群衆となった。
<イスラエル軍兵士撃たれて重傷>
上記テロから3時間後、フレンチヒルのトンネルを歩いていたイスラエル軍兵士が腹部を撃たれた。兵士は近くのヘブライ大学病院に運ばれたが重傷。犯人は、バイクのようなものによって逃走し、まだ捕まっていない。
東エルサレムでは、ユダヤ人の少年3人の誘拐殺害、アラブ人少年1人の誘拐殺害以来、アラブ人とユダヤ人(特に入植者)の間の敵意が日々高まっている。
この日、テルアビブでも深刻なテロの警告が入り、警察はあちこちに検問所を立ち上げて警戒にあたった。大変な渋滞を生み出したが、今のところ、大きな動きはない。
<ハマスの脅しをちゃかすイスラエル人>
ハマスは、イスラエル人に恐怖を与えようとして、様々なビデオクリップをリリースしている。最新のものは、パレスチナ人にイスラエル人を攻撃せよと促すミュージックビデオ。歌詞はヘブル語である。
ところが、多くのイスラエル人が、怖がるどころかこのメロディを気に入り、夏のヒットだとかで、それに合わせた様々なパロディバージョンが出回っている。中には、ハマスのトンネルをちゃかしたものもあり、なかなかけっさくである。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183718#.U-AoT6W9BCs
また、エルサレムのバルカット市長は、「エルサレムは統一された都市として存続する。いくらテロを行っても、無駄だと知るべきだ。テロがあっても私たちはすぐに日常に戻る。」と語った。
その言葉の通り、4日深夜には、すでにエルサレムでのテロの記事はほとんど姿を消していた。さすがイスラエル人。。。