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ガザへの大規模侵攻の日が近づく中、北部国境でも戦闘がエスカレートしている。ヒズボラの本格参入に加え、イランの参入の可能性も現実味が帯びてきた。イスラエル政府は、ガザ周辺に続いて、北部国境周辺の住民の避難も開始した。
エスカレートするヒズボラとの攻防戦:北部国境付近の28の町から住民避難開始
12日、ヒズボラによる対戦車砲で、イスラエル兵のマタニヤ・エルスター軍曹(22)が死亡。これを受けて、イスラエル軍は、ヒズビラ拠点への反撃を行なった。
13日にはシリアからイスラエルに砲撃があったため、イスラエルはシリアのアレッポの空港などへのミサイル攻撃を行なった。
14日、ヒズボラは、ロケット弾だけでなく、銃撃やドローンなど様々な武器でイスラエル側を攻撃。これにイスラエル軍が反撃したところ、レバノン側で取材していたロイター通信のビデオカメラマンのイサム・アブダラさんが死亡。その他AP通信、カタールのアルジャジーラ、フランスのジャーナリストら5人が負傷した。
イスラエルは、アブダラさんの死亡について遺憾を表明している。
この後、ヒズボラが30発にも及ぶ対戦車砲をイスラエルに砲撃。イスラエルの反撃で、ハマス3人が死亡したとハマスが発表。南レバノンの市民にも死者が出ているもようである。
続いて15日、ヒズボラがレバノン国境付近のイスラエル人居住地と軍用地点への対戦車誘導ミサイルを6発発射した。これを受けて、市民1人、3人が負傷。イスラエル兵1人が死亡した。その後もヒズボラはイスラエル北部へロケット弾9発を発射した。
北部での戦闘の激化に加え、今後さらに激化する可能性を踏まえ、政府は、北部国境付近28の町(ドルーズの町含む)からも住民の避難を開始した。
イランが介入の可能性を示唆
イランのアブドラヒヤン外相は、その影響力を行使しているイラク、シリアを訪問後、14日、レバノンを訪問。ベイルートでハマスの高官で亡命中のアラウリ、イスラム聖戦の指導者とガザの現状について話し合った。
続いて、カタールでは、ハマスの指導者ハニエを訪問している。ハマスの最高指導者たちは、ガザの外にいるということである。
その後、アブドラヒアン外相は、イスラエルに対し、「イスラエル軍の地上軍侵攻が始まって、ヒズボラが戦闘に加われば、戦争は中東に拡大する。」と警告。イランが介入する可能性を警告した形である。
www.timesofisrael.com/irans-fm-warns-israel-to-stop-gaza-attacks-or-risk-huge-earthquake/
アメリカが抑止力目的?空母2隻目地中海に派遣
アメリカは、イランとその周囲にいる国々に介入しないよう警告し、その抑止のために、地中海東部に空母フォード(写真Wiki)を派遣している。しかし、イランの脅威が拡大してきたことから、空母をもう一隻追加派遣した。
空母フォードは、最新空母で世界最大、船員5000人。戦闘機は75機搭載している。ドローンや、ミサイル兵器も搭載している。
www.reuters.com/world/us-aircraft-carriers-what-they-bring-middle-east-2023-10-15/
www.timesofisrael.com/syria-accuses-israel-of-bombing-aleppo-airport-for-second-time-in-3-days/
サウジアラビアがイスラエルとの国交正常化交渉の凍結を宣言
サウジアラビアのモハンマド皇太子は、先週、ブリンケン国務長官が、リヤドを訪問した際、サウジアラビアは、イスラエルとの国交正常化に関する交渉を凍結すると、アメリカに通告した。
www.timesofisrael.com/saudis-said-to-put-israel-normalization-talks-on-ice-amid-gaza-war/
石のひとりごと
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