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イランのライシ大統領がイスラエルを脅迫
イランとの核合意再開にむけた合意に関する交渉が進むにつれて、イスラエルがやや攻撃的な姿勢に出ていることは全記事の通りである。
これに対し、29日、イランのライシ大統領は、「もしイスラエルがイランの核施設を破壊しようとするなら、逆にシオニスト(イスラエル)に残るものはあるだろうか。」と脅迫をし返してきた。
また、査察に入っているIAEA(国際原子力機関)が、イランの核開発の現状を次々に発表している中で、ライシ大統領は、約束にない査察をただちにやめないなら、この合意には署名しないと述べた。核合意について、いろいろ揉めている中、イランの方で合意に署名しないということもありうるということである。
しかし、そうなると、もはや、イランは遠慮なく核開発を続けることとなり、イスラエルとは戦争になるという将来像しかないわけである。そうはなってほしくはないわけだが、IAEAの査察結果を見ると、これはもはや、合意でなんとかなる話ではなくなっている様相である。
IAEAの査察:イランがナタンツで60%濃縮ウラン・量は核兵器レベルか
2015年の核合意によると、イランがあらたに濃縮できるウランは、平和利用に十分な3.67%までとなっている。しかし、2018年にアメリカが、核合意から離脱して以来、イランも、すべてではないが、徐々に離脱するようになっていたことはイランも隠していない事実である。
今査察に入っているIAEAによると、イランは核施設として知られるナタンツに、最新型遠心分離機のIR-6を導入しており、ウランを60%まで濃縮できるようになっている。イランはこの7月に、IR-6を使ってウランの濃縮を20%にまで上げていると発表した。
しかし、IAEAは6月の時点で、60%にまで濃縮されたウラン43キロを保有していることを突き止めていただのであった。核兵器に必要なウラン濃度は90%である。
www.timesofisrael.com/iran-steps-up-uranium-enrichment-with-new-centrifuges-at-natanz-report/
バルネア・モサド長官が言っているように、イランの言っていることは、嘘が多いので、それを基盤にする合意は、本当に災害的な失敗をもたらすことになるのかもしれない。
石のひとりごと
イランの核問題と並行して、戦禍にあるウクライナのザボリージャ原発事故が、際どい様相になっている。日本では、この地震大国日本において、岸田首相が、原発を増やす計画を発表している。
いつの日か、どこかからの核兵器か原発事故で、地球が放射能に汚染されてしまうという事態もまったく空想ではなくなってきている。
そんなことは、誰も望まないのに、皆平穏な日常を望んでいるのに、なぜこういう流れになるのだろうか。人間の罪深さとともに、人間がコントロールできない大きな力をも思わせられるところである。