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ガザとの戦闘は、圧倒的なイスラエル軍の能力優勢で下火に向かうかとも思ったが、その後、イスラム聖戦指導者5人目が死亡。その反撃でガザからまた数百発のロケット弾が発射され、1発は迎撃ミサイルを通過して、レホボト(テルアビブ南部)のアパートを直撃。イスラエル人1人が死亡した。
その後、また停戦交渉が進められているようだが、イスラム聖戦側は、この戦闘のきっかけとなった、イスラエルの刑務所でのハンガーストで死亡した、ハダール・アドナンの遺体の変換を求めているという。イスラエルはこれを拒否して、交渉は頓挫している。
しかし、11日夜に入ってから朝まで、ロケット弾が発射されていないので、12日早朝(日本時間13:00)時点で、再び、停戦への期待が高まっているとの記事が出ていた。
しかし、12日朝11時(日本時間午後5時ごろ)になり、イスラエルがまたガザのイスラム戦線への攻撃を再開したとの情報が入っている。まだ停戦は遠いのかもしれない
(更新:日本時間16:30・現地10:30時点)
イスラム聖戦指導者5人目死亡
イスラエルの「盾と弓作戦」は続けられており、11日午後、同日朝に暗殺された、ロケット攻撃隊長のアリ・ガリの副隊長、アフマド・アブ・デカがイスラエルのピンポイント攻撃で死亡した。イスラム聖戦指導者の死者は5人となった。
イスラエル軍は、これら指導者が、市民を盾にする傾向にあることをよく認識しており、それを避ける形で、ピンポイントでの攻撃を成功させている。加えて、イスラエルが破壊した、イスラム聖戦のロケット弾発射地点は215ヶ所にのぼっている。
以下はイスラム聖戦自作のロケット弾部隊のビデオクリップ。イスラエルにむけて発射するところを自らアピールしている。
Footage of Palestinian Islamic Jihad’s Al-Quds Brigades Firing Rocket Barrages at Israel #Gaza #Israel #Islamic_Jihad pic.twitter.com/wEuEhIObik
— MEMRI (@MEMRIReports) May 11, 2023
イスラエルはこのほか、建設中だったガザとの国境に続く、テロ用とみられる地下トンネルも破壊した。
イスラエル軍は、盾と弓作戦を継続する方針を明らかにしており、さらにロケット弾発射地、またイスラム聖戦の指導者だけでなく、メンバーも標的になっていくと警告している。
迎撃ミサイル潜り抜けでイスラエル人1人死亡:レホボト(テルアビブ南部・ガザから45キロ北)
アリ・ガリの死亡が明らかになったあと、ガザからはまた数百発のロケット弾が、スデロットなど南部地域や、テルアビブにむかって、発射された。
そのうちの1発が、迎撃ミサイルを潜り抜けて、テルアビブ南部のレホボトのアパートを直撃した。
これにより、イスラエル人1人が死亡。5人が負傷した。4人は中等度負傷で1人は軽傷とのこと。死亡した人の詳細は不明だが、防弾室に入るようにとの指示に従わず、通常の倉庫のような部屋にいたという。(イスラエルの家屋はすべて地下に防弾シェルターか、アパートの一部屋が防弾加工することが義務付けられている。)
このほか、スデロットに着弾したロケット弾の破片で負傷した82歳女性と、不安発作に襲われた90歳男性が、病院に搬送された。この着弾したアパートからは、もう1人の高齢女性、40歳代男性とその子供(2―3歳)がレスキュー隊に救出された。
この他、シェルターに駆け込む際のけがで手当を受けた人が40人だったとのこと。死者が出たことについて、イスラエル軍は、迎撃ミサイルに不備があり、撃墜し損ねていたと言っている。
www.timesofisrael.com/one-killed-in-rehovot-several-hurt-as-gaza-rockets-manage-to-pierce-iron-dome/
www.timesofisrael.com/idf-iron-dome-malfunction-to-blame-for-deadly-rehovot-rocket-strike/