イスラエルがイエメン・フーシ派への大規模空爆:シリアのダマスカスも攻撃 2024.10.1

1800キロ離れたイエメンのフーシ派を大規模空爆

イラン傀儡フーシ派が、10月7日以来、エイラットなどへ発射した弾道ミサイルは、220発を超えている。この7月、テルアビブ方面に向けて発射した地対地弾道ミサイルで、イスラエル人男性が一人死亡した。

これを受けて、イスラエル軍は、イエメンのホデイダ港の中で、フーシ派が利用する部分を空爆して破壊した。

フーシ派は、9月に3回、最終は28日に、イスラエル中央付近に向けて地対地ミサイルを発射した。アロー迎撃ミサイルが対処したが、巨大な破片が、エルサレムに近いツール・ハダッサの道路に落ちた。もし車が走っていたら大惨事になるところだった。

この翌日29日(日)、イスラエルは、1800キロ以上離れたイエメンに戦闘機、偵察機、燃料補給期を含む数十機を派遣し、ホデイダ港で、フーシ派が、イランから武器補給を受け取る施設とそのための発電所を大規模に空爆して破壊した。

この攻撃でホデイダ港とその周辺が停電になった他、フーシ派によると、この攻撃で4人が死亡。29人が負傷した。この攻撃の大きさは7月のものを遥かに上回っていた。

また、イスラエルから1800キロも離れたところへ、燃料補給期を同伴してまで攻撃しにくる、イスラエルの本気を世界に見せることになった。

www.timesofisrael.com/israel-strikes-port-power-plants-in-yemen-after-recent-houthi-missile-attacks/

しかし、フーシ派は、今日もドローンをエイラットとテルアビブに向けて発射した。全部迎撃ずみ。

イスラエルがシリアのダマスカス空爆:アメリカもシリアでアルカイダ系37人死亡

イスラエルは、ヒズボラに武器などを補給するルートになっているシリアへの攻撃も行っている。3週間前には、シリアの軍関係地点などへの攻撃で、17人が死亡していた。

その後も、ヒズボラへ武器が搬入されないか、監視の目を光らせており、10月1日、シリアの首都ダマスカスで攻撃があった。

シリア市民3人が死亡し、9人が負傷したと報じられている。

www.reuters.com/world/middle-east/syrian-air-defences-intercept-hostile-targets-over-vicinity-damascus-2024-09-30/

www.jpost.com/breaking-news/article-822641

シリアにはアメリカ軍が900人いる。この件と直接の関係はないが、29日、アメリカもシリアで、アルカイダやIS関係を攻撃し、37人が死亡した。

またイラクにいる米兵は2500人。28日には、ヒズボラのナスララ党首が死亡したことを受けて、群衆が、アメリカ大使館に抗議の声を挙げてなだれ込んでいた。

イスラエルと同盟であるアメリカは、もうしっかり今の中東問題の中にいる。中東はすでに沸騰している。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。