カナダのスティーブ・ハーパー首相は、強力なイスラエル支持方針を明確にしている。特に、昨年、国連でパレスチナを国家として認めるかどうかの投票において、反対票を投じた9カ国のうち、欧米諸国は、アメリカとカナダ、チェコだけだった。
そのため、イスラエルは、カナダを友として大いに信頼している。20日、そのハーパー首相夫妻が、就任後初めて、イスラエルを訪問した。
イスラエルに到着した時の記念式典では、ネタニヤフ首相が「ハーパー首相はテロとの戦いにおいて非常に”道徳的”な認識だ。」と語り、カナダへの篤い感謝を熱弁した。
カナダは、和平交渉を支援する一環として、パレスチナ難民をカナダへ受け入れるという意志を表明している。しかし、昨日ハーパー首相が、ラマラにアッバス議長を訪問した際、その依頼はアッバス議長からは出なかったという。
ハーパー首相は、パレスチナ自治政府への支援金を約束してエルサレムに戻ってきた。20日、ハーパー首相は国会で発言。21日は、ペレス大統領にも面会、ヤドバシェム訪問など、滞在は4日間の予定。
<福音派クリスチャンの首相>
ハーパー首相は、カナダでは50年ぶりの福音派クリスチャンとして知られる。
明確なイスラエル支持の姿勢により、国内の反発や、国連で安全保障理事会のイスに座れないなど様々な不利益をこうむっているが、2006年に就任以来、その姿勢は変わっていない。