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戦車需要拡大でイスラエルの中古戦車販売で交渉中
ウクライナで、カホフカダムが決壊し、その被害を受けているヘルソン市の様相が少しづつ、世界にも報道されている。犠牲者は16人と言われているが、おそらくそれをはるかにこえた犠牲者が出ているとみられている。
膨大な犠牲者数とともに、多くの難民、失われた農地など、これからウクライナだけでなく、全世界がこうむる被害が、徐々に深刻になっていくだろう。こうした中、ウクライナが反転攻撃に出て、死者の数は双方に倍増するという事態になっている。
ウクライナがこれほどの反転攻撃に出ている背景には、アメリカやドイツなど欧米諸国が、戦車など本格的な兵器と銃弾を補給していることがある。今戦闘機の補給にまで検討が広がっているところである。
しかし、それらの国々は、自衛のためにも武器は、自国にある程度は保持しておかなければならない。そうした国の需要を満たすため、イスラエルが、中古で、旧式の戦車メルカバ(1980〜1990年代もの)を、数百代販売する方向で、交渉がすすめられていることがわかった。
今はまだどの国かとの公表はないが、相手国は2国で、このうち1国は、ヨーロッパの国だという。イスラエルは、ウクライナ問題については、中立の立場で、いくらウクライナから要求されても、武器やそれに関わるものの供給はしない立場を続けている。
今回、販売される戦車は、倉庫で温存になるものとは思われるが、一旦販売したら、火急のの時には、戦争に引っ張り出されることは避けられないだろう。そうなれば、戦場にイスラエルの戦車が出回るようになり、イランが出てくるなどまた別の問題も発生するかもしれない。今後の注目事項である。
各国防衛費増大:イスラエルは武器販売で史上最大の経済効果
日本もそうだが、世界ではウクライナ情勢をもって、一気に軍事費を増大しなければならなくなった。このため、兵器開発にすぐれているイスラエルへの受注が増大しており、昨年1年で、約125億ドルを記録していた。