イスラエルとオバマ政権の不一致? 2012.9.12

イラン攻撃問題で緊張するイスラエル。ネタニヤフ首相は、アメリカに対し、「どの時点で軍事攻撃に踏み切るかを明確にしなければ、イランの核兵器開発を止めることはできない。」と語り、軍事介入への明確なライン設定を要請した。

これに対し、アメリカのクリントン国務長官は、軍事介入を前提にしたライン設定はしないと一蹴。ネタニヤフ首相は「世界はいったい何を、いつまで待つつもりか」と怒りを表明した。

<オバマ大統領、ネタニヤフ首相との面会を拒絶?>

ニューヨークでは来週25日から国連総会が行われる。ネタニヤフ首相は、総会で訪米するのに会わせて、オバマ大統領への面会を要請したが、スケジュールが会わないということで、ホワイトハウスは面会をいったん拒絶した。

しかしこの報道が出た直後、ホワイトハウスは拒否した事実はないと発表。CNNによると、両首脳は、電話などでしょっちゅうコンタクトをとっており、関係が悪化したわけではないと報じている。しかし、昨今こうしたことが相次ぎ、両首脳の間に溝ができはじめていることは否めない感じである。

<カナダは在イラン大使館を閉鎖、イランとの外交を停止>

親イスラエルで知られるカナダのハーパー政権は、イランのシリア(アサド政権)支援と、国連の核開発視察の非協力的であることなどに抗議して、イランのカナダ大使館の閉鎖を決めた。在カナダのイラン外交関係者も追放し、事実上外交関係が停止する。

これに対しイランは、「カナダはこれに対する支払いをすることになる。」と語った。イスラエルはカナダの動きを歓迎している。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

コメントを残す

*