アメリカのメディア、ニューヨーカーが、6日に発生したアメリカ議会への乱入の様子を内部から撮影したとする、13分にわたる、ショッキングな映像を公表した。
特に最悪な部分だけをとりあげているようで、トランプ陣営やその支持者であった福音派などへの非難がさらに深まる可能性もあり、霊的な課題とともに、とりなしが必要と思い、ここに取り上げることにした。
クリップでは、暴動のごとくに議会に乱入する群衆、次に、議会に乱入した一団が、不正選挙の証拠になるようなものはないかと探し回り、様々な書類の写真を撮っている様子。議長席に座ろうとした人に、「ここは人々の議会だから、それだけはやめろ」と言う様子もみられる。
また、裸でツノをつけた極右Qアノン・シャーマン、ジェイク・アンドリューが、野獣のように叫んでいたが、降りてきて、議長席に立ち、書類に「まもなく正義が来る」との書き込みをした。トランプ陣営が主張しているように、バイデン陣営の不正選挙のことを指しているとみられる。
その後、グループは、議長席に立ち、ジェイク・アンドリューが導く中、全員帽子を脱ぎ、「天の父よ。今日この建物に入れたことを感謝する。共産主義者たちにメッセージを発するためである。この国は我々のものであり、彼らのものではない。」などと、手をあげて祈り、”イエスの名で祈る”と叫びながらしめくくった。その後暴徒が、議会外にいた、CNNなどのメディアを襲撃し、機材を破壊する様子も含まれている。
www.timesofisrael.com/new-capitol-riot-video-shows-mayhem-as-mob-ransacks-senate-prays-for-victory/
無論、これが、キリスト教の教えからくるものではまったくない。しかし、こんなビデオが世界に流されると、今後、リベラル派のバイデン政権が、トランプ大統領や、その支持者であった福音派やキリスト教会への迫害を正当化するために使ってくるかもしれない。また、アメリカだけでなく、世界中のクリスチャンが非難されることにもつながりかねない。
一方で、この映像は、極端に最悪な部分だけを取り出して、また祈りの様子まで編集していることから、悪意まで感じさせられる。また、グループが武器らしいものと持っていないにもかかわらず、これほど長い時間、議長席周辺で自由にふるまい、警察がとりしまらなかったのはどういうわけだったのだろうか。
この時、最初、暴徒に立ち向かった警官は、ユジーン・グッドマンさんだけであった。グッドマンさんは後にヒーローと呼ばれている。
Protesters have breached the Capitol. They’re outside the Senate chamber pic.twitter.com/I021tKliUD
— Igor Bobic (@igorbobic) January 6, 2021
いずれにしても、今後、トランプ大統領とその側近たちだけでなく、アメリカの特に聖書を重んじるキリスト教会が、今後、本当に厳しい時代を迎えることになりそうである。
<ペンス副大統領が危ない?:裏切り者と非難>
今回、トランプ大統領続投の最後のカードと言われたのが、ペンス副大統領が、上院での投票において、総選挙の結果は不正であるとしてこれを否定することであった。しかし、ペンス副大統領は、アメリカの憲法に鑑み、自分の権限ではないとして、選挙結果を無効にするとは宣言しなかった。
このため、トランプ陣営の群衆は、今やペンス副大統領を裏切り者とみなすようになっている。暴動の再、群衆は、「ペンスは裏切り者だ。絞首刑だ。」と叫んだのであった。このとき、暴徒は、ペンス副大統領とその家族からわずか30メートルにまで迫っていたため、秘密治安組織が、副大統領たちを避難させたという。
www.timesofisrael.com/us-capitol-rioters-enraged-at-vp-pence-came-within-100-feet-of-him-report/
バイデン大統領就任式まであと2日。アメリカの首都ワシントン、また50の州では、さらなる暴動に備えて、多くの州兵が出動してまるで戦時中のようになっている。アメリカはこれからどうなっていくのか。
このビデオのショッキングな様子からも、いよいよ新しい、しかも困難な時代が幕開けたことを実感させられた。