アッバス議長は、83歳の高齢である。5月末、一時的に病院で手当てを受けている。気管支炎だったと伝えられている。
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そのアッバス議長に対し、11日、ラマラでは、アッバス議長が、ガザへの給与支払いを差し止めていることに反対するデモが発生した。
アッバス議長がガザへの支払いを差し止めたのは、ハマスの力を弱体化させるためだが、ハマスはイランなどから資金を得ているため、実際に影響を受けているのは、一般のガザ市民だけである。
デモに参加したのは1500人ほどで、パレスチナ自治政府とアッバス議長に、ガザへの支払いを再開するよう、要求した。
ガザ市民の生活がますます困窮する中、UNRWAも、ガザへの支援を削減すると発表している。トランプ大統領がUNRWAへの送金を停止して以後、ヨーロッパなどが穴埋めを試みたが、やはり足りなかったとみえる。
そう遠く無い将来、西岸地区のパレスチナ自治政府は、次のリーダーになると思われるが、PLOにそれらしき人材はいない。
もしアッバス議長が倒れることがあれば、次にハマス、ひいてはイランが西岸地区にまで入り込んでくる可能性があるとして、イスラエル国内では、とりあえずは、アッバス議長を維持させる方がよいのではないかとの意見もある。
とはいえ、いずれは必ず来るアッバス議長の退陣。その後どうなるのかはまったく予想もつかず、混乱が予想されるというのが現状である。