ネタニヤフ政権が進める司法制度改革とその法案。来週にも最終決議を取ると政府は考えているようだが、本当に決行するだろうか。これほどの反対がある場合、たとえ、改革はするべきであり、法案が決まったとしても、それが祝福のうちに継続するかといえば、難しいだろう。
また今の改革案が、イスラエル社会を改善するどころか、社会にもたらしている混乱は、経済界に、また軍内部を含むあらゆる層にまで達して、治安維持にも影を落としている。
9日夜ヘルツォグ大統領は、プライムタイムのテレビ演説を行い、国民に向かって「これは国にとっての悪夢。もう十分だ。今起こっていることは国家的な大惨事だ。」と語りかけた。
ヘルツォグ大統領は、今の改革案は、高圧的だと明確に非難した。今ある司法制度改革法案をいったん破棄し、共に、今後長年、イスラエルを立ち上げていく、憲法の枠組みを考えなければならないと語った。
ヘルツォグ大統領は、「政権側も野党側も、イスラエルとその市民が何よりも大事であるのか、自分達の狭い政治的な主張の方が大事なのかを考える時だ。私たちは、もう後戻りできないところにいる。解決か、悲劇かだ。」と述べた。
大統領は、両陣営に妥協案を出しており、双方も何らかの交渉が行われているのか、両者のギャップは、限りなく近づいていると説明している。